私は鳩が嫌いです。小さい頃(幼稚園ぐらい?)、駅のホームでじゃがりこを食べていると、堂々と近づいてきて、私のじゃがりこをかっさらっていった鳩。なぜか、私の部屋のバルコニーで眠るように死んでいた鳩。夜、何気なく振り返ると、銀行の花壇に内臓が飛び出した鳩。なぜこんなにも私ばかり…と思うほどに、鳩から私へのアピールが過ぎます。

犬、猫、カラス、スズメ…。彼らは人間との距離感が適切なのに

もともと鳥類は全般苦手なのですが、特に鳩は苦手です。どうして苦手なのか考えたときに、まず、対人間との距離感がおかしいのではないか?という考えに行き着きました。犬、猫、カラス、スズメなど、私たちが日常生活を送る上で共生している生き物は多くいますが、彼らは人間との距離感が適切です。人間と一定以上の距離が縮まらないように、こちらが近づけば離れることが多いように思います。

一方、鳩は自ら人間に近づき、悪びれもなく人間の持ち物にくちばしを近づけたり、足元に近づいたり、こちらが「いいよ」と言っていないにもかかわらず、堂々とこちらの心理的に許容できるラインを踏み越えてくる図々しさがあります。

さらに、何を考えているのかわからない表情、何とも言えない色味、挙動不審な動き、そして、しっかりとした体つきをしているわりに、路上であっけなく死んでいることがあるインパクトのでかさ。これらがざっくりとした私が鳩が苦手な理由です。

ゴキブリが苦手な人の気持ちもわかります。恐怖を煽る理由は

多くの人々は、鳩よりもゴキブリが苦手であることの方が多いと思います。ですが、私はゴキブリはそこまで苦手ではありません。素手でとまではいきませんが、丸めた新聞紙やスリッパなどがあれば、1人で退治することができます。

でも、ゴキブリが苦手と言う人の気持ちもわかります。日常生活でよく見かける生物の動きとは違って奇妙ですし、黒光りした体や、急に飛ぶなどこちらの想定を超えた動きをするところが、恐怖を煽るのではないかと思います。

あと、虫という括りの中に入るわりには体が大きく、ゴキブリには申し訳ないですが、潰すには感触がありすぎます。さらに、ゴキブリの登場が、キッチンやトイレであることから、衛生面でも心配になってしまいます。

ゴキブリが出た時に、可愛らしく怖がることはできませんが

鳩とゴキブリ。どちらにも共通して言えることは、「こちらの想定外の動きをしてくる恐怖」ということではないでしょうか。

非常にどうでもいいことを、このような真面目な語り口で考察していることに、今更ながら笑いがこみ上げてきました。笑

私はこのような感性を持っています。

ゴキブリが出た時に「きゃー!出たーッ!」と可愛らしく怖がることはできませんが、鳩に遭遇した時は静かに遠回りをして、鳩のいない道を歩きます。近くに鳩の餌やりおじさんがいた時なんかはもう最悪です。

あまり武器にならない感性ではありますが、鳩から私を守ってくれる人、募集してます。