大いなる祝福には
大いなる責任が伴う

この台詞は、ぶっちゃけMARVELスパイダーマンのパクリである。
でも、この言葉が今の結婚して2ヶ月半経った私にはピッタリの困難と直面していたのだ。
端的に言うと旦那の女癖の悪さだ。
これは私の母もバツが一度付いている身、「これは死ぬまで治らん。」が頭をよぎる。

挙式後2ヶ月半でどん底に落とされた

ことの始まりは、ある朝、起きて隣で寝ている旦那の寝顔を見る。なんてこともない日常だ。
でも、私は何かを悟った。
ケータイのLINEに1件の赤いマーク。
ケータイのロックは私の誕生日と記念日。解除。
モエという私の知らない名前の女からのメッセージだった。
「おはよー。昨日は寝ちゃってごめんね!」LINEをグッと押して既読をつけずに中を見る。
「電話したい~。」
「頭なでなでして」
「ぎゅっとして。」
これは全て旦那が送った本文である。寒気がした。気持ちが悪い。
待ってくれ、結婚式後2ヶ月半だ。
結婚式に呼んだ人達の祝福の笑顔を思い出す。…だめだ。離婚なんて出来るわけがない。でも、気が済まない…。
意を決して、LINEを開く。そして、
「私はこの人の妻です。今からあなたのせいで大喧嘩をします。二度と連絡してこないでください。」と送り、わざとラインの画面を開いたまま画面を消した。イライラしながら、着替えて朝食を食べる。何も知らず旦那が「おはよ」と言い、そそくさと携帯をもってトイレに入った。
ガチャ…バン!!!!!!!!!!!
「みどり…!!ほんとにごめん!!」
秒で出てきて顔を真っ青にさせて土下座をしてきたが時すでに遅し。
私は「またしたね。」とすまし顔。そして母の言葉が頭をよぎる。
(この人は、本当に治らないのもしれないな。)
実はこれが初めてではない。付き合って2年目で結婚したのだが、結婚をする前にもアプリで知り合った女に連絡をとり電話をするということを2回され、別れたことがある。それでも2ヶ月間謝り続けられ、復縁を望んできたため戻り結婚に至ったのだが、全く同じことをそれも結婚式を挙げた2ヶ月半後にされるなんて、誰が思っただろう。

浮気の治療は医療頼み。大いなる責任を背負う覚悟が結婚

「離れて暮らそう。この家の中でとにかく離れてお風呂洗濯ご飯寝ること全て個人でしよう。」と淡々と話す。
今回は涙も出なかった。ただただ、冷めたような諦めたような気持ちになった。
この問題を誰かに相談なんてできなかった。親も、感動のスピーチをしてくれた親友に対しても申し訳ない気持ちになって言えなかった。
向こうはその後も弱々しく謝り続けるが、私はあえて無視をして時が過ぎた。
年が明ける前、旦那が「おれ、これ本気で治したいから病院に行ってくる。」と言った。最初、(は?病気のせいにしてんじゃねーよ!)と思ったが、正直こちらも打つ手がない。神頼みならぬ医療頼みだ。
ただ、治療費が安いわけがなくこれはきちんと見せてもらわないとと思い、「行くわ。」とついて行った。
検査して、旦那は左脳が弱いから欲に対して抑制が効きにくい。ということだった。
その日から、結婚を祝福してくれた人達へも正直にこの事件のことを話している。もちろん、苦笑いの人もいるがそれは仕方がない。
結婚がゴールではないという台詞は聞いたことがあったが、こんなすぐに谷底に落とされるとは。
結婚式の時に自分たちで考えた誓いの言葉の1つ
「お互いに浮気せず生涯の伴侶とする」
…溜息が出る。誓いというより呪いだ。
でも、私は共闘することに決めた。
旦那は今も左脳を鍛える為に病院へ通っている。
これから先もずっと、
あの日の大いなる祝福を受けた分、
大いなる責任をこの旦那と共に背負っていくのだ。