私にとっては普通の日常で、周りにとっては私を変人扱いされていた。
現在28歳の今日までで、ざっと人生を振り返ると、俗にいう「女の子」らしい日々をあまり過ごさなかった。
AKB48が流行った頃、カラオケで1番盛り上がるのは、もちろん……と言いたい所だが、私はブルーハーツを歌っていた。想像通り、盛り上がるのは私1人だった。
どうも周りに合わせるのが苦手だった。

プリクラを「ホムペ」に載せてちやほやされる友人横で変顔投稿する私

高校時代流行した「ホムペ」に、みんながプリクラを載せて周りからちやほやコメントされていたが、私の場合、ひたすら自分の変顔を投稿した。
今で言うアンチの様なコメントが男子高校の子から、ひっきりなしに書かれた。
「女の子なのに」と続くコメントばかり。
大好きな友人に恋人が出来た冬のクリスマスのこと。
友人たちは学校の教室で雑誌を広げ「彼にプレゼントはどうするか」で盛り上がる中、私は1人お昼に食べる予定だったメロンパンを頬張って夕食は何だろう~ってうわの空だったな。
当時の私は恋するより、友人と過ごすか、大好きなご飯を食べてる時が一番幸せだったな。
正直言うと友人に恋人出来た時はヤキモチを焼いた。
大好きな友人が私と過ごすより彼と過ごす時間が増えるのが悔しくて。
でもあれよ、あれだ。恋もしなきゃなって思って、友人に紹介された隣町の男の子と1ヶ月メールのやりとりをしたんだった。

地元で恋人ができる方法に塩対応。会社では上司を「君、ちゃん」呼び

あの日は偶然、彼が私を駅で見かけたらしく、「やっぱ可愛いな」って思ってくれたみたいで、「野菜さん、今日駅で見かけました。まだ直接会った事無いけど、メールのやりとりしてて気になって。今日生で見て、好きだなって思いました。付き合って下さい」。
私は一言、
「え?会った事もない人に、そんな簡単に好きって言えるの?なんで??」と。
それっきりからの返信は無かった。後日友人に話すと、
「野菜、あほなん?好意持ってくれてる方に対する返信じゃないし、野菜も気になってたんと違う?」
「え?別に好意なんてなかったよ。何となく流れで紹介してもらってたから」
私の地元の風潮なのかメール交換したら、大体の人はお付き合いする。
恋人を作るためには容赦なくメアドを聞きまくって交換してる人なんて沢山居た。
一回波に乗った私がバカだったな。理解出来ないな、やっぱり。
結局、私に初カレが出来たのは高校卒業して上京した土地の信号を待つ交差点で言葉を交わした6歳上の彼だった。
高卒で就職をした私の同期は大体大卒だった。
そんな中、私は会社の上司を「君、ちゃん」呼びをした。

わたしの感性は「思うがまま」右往左往されず心を裸に過ごしたい

同期は、いつも私の行動にヒヤヒヤすると声をかけ続けられた。
あの頃の私に「本音と建前」は分からなかった。
それでも上司は私の感性を大切にしてくれて、「世間では本音と建前が必要かもしれない。しかし野菜には本音と建前はいらない。ありのままで過ごし生きてほしい」。
あの時は嬉しかったし認められた気がした18歳の冬。
あれから10年、今は少しだけ女の子らしくなったのかなと思う事もある。
お肌のケア、食生活改善、筋トレ、料理。
一生「女の子で生まれたなら女の子らしい日々を過ごすのが当たり前」なら私は息が詰まると思う。なので、とりあえずわたしの感性は「思うがまま」。
数日前に家から片道17km先の世界遺産のあるお寺まで歩いた。もちろん帰りも歩いて帰った。
「やりたい」と思った事は本能のままに行動する所、人の目を気にしない所。
自分の好きな感性。他の人に譲れない所。
そんな感じで右往左往されず心を裸に過ごしていこうと思う。