バイト先に入った当初から、かっこいいしモテるから私なんか相手にしないだろうなっていう同期と、仲良くなれた。
けど、飲みの流れで違う関係性となった。

同期と仲良くなり、特別な関係に。私は、特別な扱いを期待していた

そういう関係だから、ある意味で「特別」な扱いをされていた。
私はその扱いに期待をした。
だけど、私は彼にとって遊びでしかないんだろうなと考えていた。
周囲から「お似合いだね」「付き合わないの」なんて言われるのは日常茶飯事で、そう聞かれてもお互い笑って誤魔化す。そんな曖昧な関係が1年。

3年の仲になり、より仲が深まり寝落ち電話も何度もするほど。それほどお互いの価値観やテンポが合っていた。だからより一層期待をした。
けれど、初めてちゃんとお互いの恋愛の話になった時、今は恋愛に興味ないと軽く言っていた彼にはつい最近まで彼女がいた事を知る。
その時、私のことを恋愛対象として見ていなかったんだと改めて痛感。

私も悔しくなって、適当に遊んだ男の子の話をした。
そこで私は「お互い恋愛対象としてみてない」ことを認知し、新たな道に進むと決心した。
その数日後、私は新たな彼氏ができた。

新たな彼氏とまっすぐ向き合うために、私は同期に「好き」と伝えた

幸せのはずなのに、会うたび私への態度が他の子と明らかに違う同期に期待を寄せてしまう。そして、彼氏とまっすぐ向き合いたいのに向き合えない自分がいた。それは、同期と付き合えたかもしれないという可能性がどうしても拭えなかったから。

けれど、今の彼氏と向き合いたいと思った私の気持ちは大切にしたかった。私自身が前に進むためにも、自分の気持ちに素直になって乗り越える必要があると思った。私の中で「好き」を消化できればよかったのだが、モテるであろう同期にとって一度でも恋愛対象として見られたことがあったのかどうしても知りたかった。そのために、曖昧な関係で恋愛に関してうやむやにしてきた私たちには、正直に気持ちをぶつける必要があった。

だから、同期に「好き」であることを伝えた。
そして「私は今の彼氏と向き合いたいけど、貴方に期待を寄せてしまっているから貴方の気持ちを知りたい。そして自分が前に進むために告白させて」と。
すると同期は「ありがとう」と一言。
そして「俺も好きだった時期あったよ、長年付き合ってた彼女と別れて、一緒に寝た時期、好きだった。けど、これが彼女と別れた寂しさなのか好きなのか曖昧だったから、言うのをやめた。でも、タイミングが違えば告白してた」「だって、かわいいしスタイルもいいし」「けど正直、今は恋愛をするのが怖いし、社会人になって新たな環境に行くから、俺は今の彼氏との恋愛を応援する」と。
私は、自分とはつり合わないと思っていた同期から好意を寄せられていたことがとても嬉しかった。
そして、タイミングさえ合えば付き合えていた。何度も隣で並んで出掛ける姿を想像していたことが実現していたかもしれなかった。もしあの時、こうしていたら……。そんなふうに考えてしまう。

曖昧な関係に終止符を打った。恋をさせてくれてありがとう

しかし、私はズルくひどい人だ。
「貴方のことが好きだけど、彼氏と向き合うために付き合えないけど気持ちだけ言わせて」だなんて、同期にわざと振らせているじゃないか。
同期が今は恋愛に興味がなくて私が振られるだろうと予想していたから、彼氏という安定のポジションを確保してから言うなんて。本当にズルい。自分自身が嫌になる。
それでも、私が私の気持ちに素直になり、正直に気持ちを打ち明けたことで、曖昧な関係にお互い終止符を打てたと思う。
これで本当の意味で前に進めるのでは。
卒業後、お互いどうなるかわからないけど、それでも「とても仲のいい友達」として会えると信じて、進むしかない。
この4年間さまざまな恋をさせてくれてありがとう。
好きでした。