「働くことは好きですか?」と聞かれて私は素直に(そしてわりかし速攻で)NOと答えるタイプの人間だ。なんなら、なんで働くのかと聞かれたら「生きるため」と即答する。
だってお金のことを考えないでいいならきっと違う仕事を選んでいるし、きっと違う働き方をしていると思うから。
これでも入社前は、後輩に「仕事楽しい?」と聞かれたら全力で、嘘偽りなく「楽しい!」と即答できる社会人を目指していたのにな~。
まだまだ私にとって働くとは、自分の経験のためとお金のためだ
3年前、今働いている会社の入社前にでた事前課題で、「働くとは?」についてレポートを書いた。レポートでは身近な社会人の方に働くことの意味について話を聞いた上で自分なりの「働くとは」の答えを書かないといけず、父と、大好きだった当時のインターン先の先輩社員さんにお話を聞いた。
その時に印象的だったのは「働くとは社会の役に立つこと」という父の回答。また、インターン先の先輩も「自分が思う理想の日本社会を実現させるために働いている」と答えていたこと。自分の身近な尊敬している社会人が2人揃って、自分のためでもあるけれどより良い社会を作るために働いていると答えたことは私にとって驚きだった。自分のためや家族のため、成長ためやお金のためじゃなくて、社会の役に立つために働くと答える日が私にもいつか来るのかな~と漠然と思ったのをいまだに覚えている。
結局、働き始めてからこの3年間で「社会のために頑張りたい!」と思ったことは正直一度もなかった。もちろん自分の仕事が社会に何らかのプラスの影響を与えられていたら素敵だなと思うことはあったけれど、まだまだ私にとって働くとは自分の経験のためとお金のためだ。特に仕事が楽しいと思う瞬間がなくても3年間辞めることなく働いてこれたのは、学費返済や都内で一人暮らしするためにはお金がないと困るという意識が常にあったからに尽きる。
「社会のため働く社会人になる日がくるのでは」と期待して今日も働く
気づいたら自分が理想としていなかった、満員電車に毎日イライラしているタイプ&日曜の夕方頃から「明日から仕事か~嫌だな~」と呟くタイプの社会人になっていて悲しいなと思う日もあれば、「仕事は仕事!お金のためと割り切って週末楽しむために頑張ろう!」なんて思う日もある。入社2年目あたりからは「日本がこんな社会になればいいのにな」と思うことがでてきたりもして、そのために自分は何ができるんだろうと考えたりもしたけれど、結局はまだ大したスキルもない自分に社会を変えることはほぼ不可能だと思ったり、そんなのは所詮綺麗事でしょと自分で自分に突っ込んだりを繰り返していた。
それでもどこかで、きっといつか、自分のためにだけ働くという自分勝手な社会人から、社会のために働く社会人になる日がくるんじゃないかって期待をしながら今日も働いている。
私が社会のために頑張りたいと思う日はいつ来るのだろう。
私が胸を張って「働くことが好き!働くのって楽しい!」と答えられる日はいつ来るのだろう。
スキルを身につけて、社会課題や実現させたい社会が明確になると…
お金のために働いている人だってきっとたくさんいるし、それが決して悪いことではないと思う反面、自分の尊敬する人たちはみんな社会のために働いているのだから、私もそうなりたいと思ってモヤモヤ。
でもよく考えたら私は40年近く働かないといけない中のまだ3年目で、そんなに焦ることではなかったりするのかも。
これから少しずつスキルを身につけて、その中で自分が解決したい社会課題や自分が実現させたい社会が明確になっていて、そして気づいたら働く理由が「自分のため」から「社会のため」に変わっていたなんてことになっているのかも。
ついついはやく成長しなきゃ、はやく自分が思う理想の社会人にならなきゃと焦っちゃう日々だけど、これから続くながーいキャリアのまだ10%も終わっていないのだから、徐々に自分が働く理由を明確にしていけばいいんだって思ってる。