一生ずっとこの人と居るんだなと思っていた
恋愛。
恋愛は自分の人生を豊かにしてくれるものだ。
それは私にとってもそうだ。交際相手がいると勉強に仕事、嫌なことだってなんだって頑張れるのだ。そんな強力な力、パワーをくれる恋愛は素敵なものかつ無敵のエネルギーを持ち合わせている。
辛く悲しい思いをすることもあるのが欠点だ。それを機にくじけてしまう人も多くいるだろう。しかし、その辛さ悲しさを乗り越えると1ステップも2ステップも上の自分を導き出すことができる。
私にもその経験がある。
私には20歳の頃から5年弱交際していた大好きな彼がいた。眉目秀麗で育ちも良く自慢の彼だった。だからなのか、今思えば彼や彼の元彼女と自分を比べコンプレックスを抱いていた。彼の過去の恋愛を根掘り葉掘り聞いたりしていた。挙げ句の果てにはその回答に理不尽に怒ったり不機嫌になり彼を困らせていたのだ。
今思えばとんでもない彼女である。
それでも笑いの絶えない楽しく幸せな5年弱を過ごしていたことに間違いはない。彼も私と会う度に「こんなに笑ったのはいつぶりかな?」と言っていた。
私も彼のその言葉と笑顔が嬉しくて。一生ずっとこの人と居るんだなと勝手に思っていた。
彼を1番に考え、恋愛に依存していたのだ
ある日突然、彼から別れたいと告げられたのだ。
まさかの言葉に泣いてしまい、「悪いところがあったら直すから考え直して欲しい」と何度も何日もすがりついていた。いわばヒステリックをおこしていたのだ。毎日彼のことを考えては涙し、友人に泣きながら話を聞いてもらう日々。結局、思いが通じる事はなく、お別れすることになった。
今思えば、別れたいと言われたあの時「分かった。今までありがとう!」くらいのあっさりとした対応をしておけば……と。そういう私のしつこさが嫌だったんだなと後悔している。別れてから気づく自分の至らなさにもどかしさを感じる。
それに彼を1番に考え、彼そして恋愛に依存していたのだと。そして1番は自分に自信がなかったのだと思う。その自信のなさがコンプレックスを生み出していたのだと思う。
それに別れたいと思っている人を引き止めて一緒に居たとしても、その先に幸せはないだろう。自分の事を心から必要として愛してくれる人ではない限り、幸せにはなれないと今だったら分かる。
すべて失恋のおかげだと感謝している
そして今だったら「別れたい」と言われても泣かずに素直に応じ、あっさりとした対応が出来るだろう。しかし、その当時は未熟だった私。ただただ泣いては自分の思いをしつこいくらいに伝えるだけだった。余計に彼の心は離れていった。そしてその溢れる涙と共に失恋の苦味、苦しみを知った。
しかし、その失恋という経験が私を一回りも二回りも成長させてくれているのだ。
今までは彼に頼りっぱなしの私だった。失恋を機に、今では考え方が180度変わった。
仕事に勉強にプライベート全てに全力投球。友人からも失恋した当初よりもとてもキラキラして見えると言ってくれる。それもすべて失恋のおかげだと私は感謝している。
だから今は言える、「私のことを振ってくれてありがとう!」と。