カウンセラーに恋愛の相談をしたい。私はいつしか、そう思うようになっていた。

「恋愛カウンセリング」が、もっと身近に存在すれば良いのに

もともと恋愛に関してはネガティブ思考になりがちで、身近な人たちに相談することが多い。本当に些細なことでも、恋愛に関しては自信が持てないタイプなので、相談してしまう。

例えば、彼が「今度ご飯行けたらいいね。」と連絡をくれたことに対して、「これはきっと社交辞令で、本当はご飯なんて行きたいと思っていないに違いない、しかし私は、行きたいと思っている、この場合なんて返せばいいのだろうか……」そんなことでさえ、すぐに友人へ相談してしまう。

しかし、友人からのアドバイスは皆さまざまで、時には私が言って欲しいと思っていることを考えて、客観的に未体験ではなく、私に気を遣ってアドバイスをくれる者もいる。それでほんとにいいのだろうか? それが私のためになっているのだろうか?

確かに、話を聞いてもらえて、言ってもらいたい言葉をもらえて、私の気持ちはスッキリする。しかし、そこに私は今後、恋愛をどのように進めていくべきかという悩みを解決できているのだろうか。

問題を本当に解決したいのであれば、求めている言葉をもらいにいくのではなく、専門家に厳しく分析してもらうことが、最も近道ではないだろうか。そこで私は、恋愛カウンセラーが、身近にあればいいのにと考えるようになった。

書店に立ち寄った時、自然と自分の抱えている「悩み」に気づく

恋愛カウンセラーが常駐している、恋愛専門書店があればいいのに。私はいつしか、そう思うようになった。出版関係の会社への就職をきっかけに、さまざまな書店へ足を運ぶようになった。さらに、書店へ行き売り場を眺めていると、自然と恋愛に関する書籍を手に取っている確率が80%であることに気づいたのだ。

私は恋愛に関する書籍を手に取るたびに、恋愛に悩んでいることに気づかされる。しかし、その時手に取っている本から、明確な私の悩みの解決策を見つけることは、簡単ではない。

辞典から単語を探すように、何冊もの本の目次を探れば出てくるかもしれないが、そんなことをする時間があれば、占いに行くかもしれない。

だが、そこに恋愛カウンセラーがいれば、どうだろうか、占い10分1,000円と恋愛カウンセラー10分1,000円が横に並んでいたら、私は確実に、恋愛カウンセラーへ向かうだろう。

気軽に専門家の意見を聞けて、悩んでいる問題を解決する環境があれば

書店で私がたどりついた売り場は、今私が悩んでいるもの、求めているものがそこにはある。そして、80%以上の確率で、それは恋愛である。

日本では「カウンセラー」と聞くと、敷居の高いものに感じるだろう。それがアメリカでは、“風邪をひいたら病院へ行く”というような感覚で、「少し疲れたからカウンセリングへ行く」のだ。

確かに、素人に意見を聞き続け、答えが出ないまま悩み続けて体力を消耗していくよりも、
専門家の意見を早く聞いて、早く問題を解決するのが最もいい手段である。

そこで、書店へ行って本を手に取った瞬間、自分の悩みに気づき、その瞬間に専門家の意見が聞ける環境があれば……。

そして、それが恋愛という我々の最も身近な悩みの専門家であれば、敷居は思っているより低くなるかもしれない。