誰にでも親切で分け隔てなく!一生懸命!
これが私の「見せ方」!ありたい姿!……だった。
社会人になって気づいた新事実。
何故か1つ上の先輩に嫌われる。
異動の度に、高い確率で。
一生懸命働くほど「あいつ生意気じゃない?」と冷たくされる
中高の部活動では1学年上の先輩はおらず、自由に振舞っていた。スカートの丈が……とか、先輩より早く来て掃除……なんてものは無し。2つ上の先輩はいたものの、顔を合わせた時は「みんなかわいいね!一緒にお菓子食べようね!」と可愛がられた。去年まで後輩がいなかったから、嬉しくて可愛がっちゃう!と言っていた。
だからそれが普通なんだと思い、自身の後輩たちにも同じように接した。
我が部の風潮。アットホーム。いい部活であった。
大学3年生の時、2つ上の大学院生の先輩と仲良くなった。彼女は、年齢による上下関係というものを全く気にしない人で、私が4年生の時には彼女が修論を書く横で一緒に卒論を書いたりした。分からないことがあれば都度聞いて、意見をもらったりした。昼になると近くのコンビニまで買い物に行き、あんまんを奢ってもらったのはいい思い出だ。今でも親交がある、いい先輩である。
社会人1年目、先輩は1つ年上らしい。
歳が近いなんて嬉しい!きっと仲良くなれるに違いないわ!
なんて思ったのもつかの間。
この先輩、とにかく仕事を休む。出社してサボるのではなく、そもそも来ない(驚く事に私が来た時には既に有休が残っておらず、休みは欠勤扱いだったのだ!)。そしてその穴を埋めるべく、私が一生懸命働けば働くほど、
「あいつ生意気じゃない?」
と冷たく接されるのであった。
余談だがこの先輩、つい最近無断欠勤が続きクビになったらしい。
「スヌーピー好きなの?可愛いよね!」。1つ上の先輩が話しかけてくれた
社会人10カ月目、異動になった先は今までいた店舗よりワンランクアップした高級店。入社1年にも満たない新人女子社員が配属されるのは、異例の大抜擢であった。1つ上の先輩がいるらしいが、アルバイトさんだそうだ。
歳が近いなんて嬉しい!きっと仲良くなれるに違いないわ!
なんて思ったのもつかの間。
「新人のくせに生意気だ」
「こちとらお前より長く働いてるのにボーナスも貰えないんだぞ」
と冷たく接されるのであった。
それだけならまだしも、飲み物にゴミを入れられたり会議の開始時間を共有してもらえなかったりと、なんとも幼稚ないじめにあった。アホらしいので退職を決意した。余談だがそのアルバイトさんは、この件がバレてクビになったらしい。
転職先はまた大ハズレであった。
1つ上の先輩は過去に2人を辞めさせた「実力者」らしい。
きっと仲良くなれるに違いないわ!
とは思わなかった。
私はもう気づいていた。
自分がどんなに仲良くしましょうオーラを出しても、何か一つでも鼻につくことがあればいじめにあう。当たり障りなく、目立たず自分の仕事だけきっちりこなそう。
なんて思ったのもつかの間。
働く私の一挙手一投足が気に食わないようだ。
つまり今までの「先輩方」から見た私は「調子乗りやがってコイツ」という感じだろうか。
他人の足引っ張って楽しいか?
誰かを妨害して自分を上げる……悲しい女たちであった。合掌。
今の職場に異動になった時、またいじめられるだろうなあ、と漠然と思った。
しかし私を含めて女子8人。貶し合わない。悪口を言わない。
「そのネイル素敵!」「髪切った?似合う!」「新しい服買ったよ!」
なんと美しい。誰も誰かに嫉妬しない。サポートしあう仲間たち。ここでは素のままの自分でいていい。
「スヌーピー好きなの?可愛いよね!」
と1つ上の先輩が話しかけてくれる。
つまり他人から見た今の私は「スヌーピー好きで元気な女性」ってことだ。