私はよく、“楽しそうだね”とか“何も考えてなさそう”と言われる。
そう言われた時に、私がいつも用意している返事がコレだ。

“そう見えているのなら良かった!”

否定も肯定もしない。いちいち、説明するのもわかってもらうのも面倒だ。
愚痴や、つまらない感を全面に出して空気や人を嫌な雰囲気で包むよりはマシだ。

日本と自分の未来に不安になって、今、取るべき行動はなんなのか

そんな風に考えていたら、いつの間にか、私の【闇】を話せる友人はいなくなっていた。それに気づいたのは最近のことで、朝、最寄り駅で電車を待っていると、なんだか意識がボーッとして、電車が来るタイミングで線路に降りようかとフと、頭の中をよぎった。
もちろん、よぎっただけで、直ぐにまともな思考回路に戻った。“いかん、いかん、それは迷惑になるやつだ。”
線路に飛び降りて死ぬなんて、普通の思考を持っていたら絶対考えないのに何故、飛び降りてしまう人がいるのか。すごく謎だったが、その感覚を味わった私にはなんとなくわかる。飛び降りる時、彼らは死のうとしているのではなく、きっとそこに引き込まれていく感覚に近いのだろう。
死にたいというより、消えたい。
何故この世の中に存在してしまったのか、自発的ではないから、そこがまたしんどい。
親にも言えない。友人もこんな話をし出したら驚くだろう。

でも、存在してしまった以上、私はこの世で生きなければいけない。
日本の未来に、自分の未来に不安になって、今、自分が取るべき行動はなんなのか。その答えを探して本を読んだら、そこには日本の壊滅が待っているように私は感じた。
今のままでは、日本は終わる。海外で生きられる力を身につけるのも策の一つだろう。でもやはり、生まれ育った祖国、日本を捨てる事をしたくない。

この日本に住んでいれば、経済大国であることの方が謎なくらいだ

ある本によると、先進国の中で2位。有名な話かもしれないが、私たちの国、日本は先進国の中で2番目に貧困国と言われている。世界3位の経済大国である日本が貧しい国のトップ3に躍り出ることに世界の経済学者が疑問を抱くらしい。(蓋を開けてみれば、それはただの規模の話なのだが)
この国に住んで生活している私からすれば、この結果にはまずまず納得がいく。むしろ、経済大国3位の方が謎であるぐらいだ。
例えば、少子化問題、年金問題、労働問題。日本が抱える問題を挙げればきりがない。
子供が増えないから賦課方式の年金の資産が集められなくなり、税金を増加し、更に負担が労働者にいく。若者は経済的な余裕がないから子供を産むこと、結婚に躊躇する。おまけに長時間重労働が日本の『普通』になっている。

具合的な策はない。正直、地位もなければ学もない、そんな私が何かできたら、日本はとっくに変わっている。

ここで幸せに生きていけるだろう。そう期待できる世界に

けれども、一人ではどうにもならなくても、同じ考えを持った人が集まれば、何か変わるかもしれない。突破口になるかもしれない。

だから私は文章にする。若者も政治に関心を持ち、「私たちの手では日本を変えられない」と嘆く前に、諦める前に、まず考えて何か一つ行動をしてほしい。それがきっと私たちの未来を明るく照らす光になると信じて。
この日本で生きている私は存在しなかったことを望んでいる。そんな考えを持っている私は子供を産むのが怖い。別に、予定なんてないのだけれど、この世界に命を生み出していいのか、疑問に思ってしまう。
このままでは、この先、もっと生きるのが難しくなる。しんどくなる。そんな世界に私の気持ちだけで1人の人間を、犠牲者を増やしていいのだろうか。健康寿命の間ずっと働き続けなければならない現実が待っている。その子は働くために生まれたのだろうか。自分の人生を楽しむ事さえもできない事態だってあるかもしれない。そのとき、私は責任を負えるか?

ここで幸せに生きていけるだろう。そう、期待できる世界になってほしい。
安心して、子供を産んで、育てられる環境を整えてほしい。
私のように感じてしまう人間がこの世界から一人でも減るように再構築したい。
そんな未来を想像できる日本に、ここで生活する私たちの手で変えてゆきたい。