みんな、家族とどのくらい会話するのだろう。
どう真剣な話をし向き合い、そして笑い合うのだろう。
私はやり方がわからなかった。
25歳、実家暮らし。
今私が持ってるものは何もない。
あ、違う。持っているものは鬱。
仕事を辞めてからほぼ寝たきりで半年ほど過ぎた。
やばいなぁとは思っていた。
何度も生きる意味を考えたけど結局意味はまだ見つけられず、この状況が変わるなら何だっていいと投げやりになり、何度、自殺を考えたことか。死にたいと思わなかった日はない。
22歳から精神疾患を患い薬を飲んでいる。多分高校3年生の頃から少しずつ症状は出ていたと思う。なにも、やりたくなくて、なかなか決まらない就活にも嫌になり、自分を傷つけ始めた。
今思うと無事卒業出来たのが奇跡だよなあと思う。
もう少し発症が早かったら、きっと、卒業できてない。
私は仕事のストレスを家で発散できなかった
そうして18歳から実家にいながら仕事を始め、年齢の割には転職を多くし、それなりに、新人いびりや嫌がらせもうけていわゆる"女同士のいじめ"みたいなのも経験した。
それでもどういう根性なのか、仕事はきちんとした。
どんなに嫌な人でもわからないことは聞いて、そこでまた嫌味を言われても、ありがとうございますと頭を下げてある程度仕事ができるようになったら嫌がらせから解放された。
いい大人が、くだらないなぁって思っていた。
問題なのは私がその仕事でのストレスを家で、または自分で発散することができないことだ。
家で話すとなんだか悪口を言っているようで、そして両親の性格からだいたいこんな答えが返ってくるだろうなと予想できていたのでほぼ、愚痴を言うことはなかった。
それに言えなかった。なぜなら私の両親は夫婦仲が悪い。
と言ってもわかりやすい暴力や借金問題があるわけじゃなく、ただお互いいつも言い合っている。
私と3歳離れた兄を育ててくれたことには感謝している。それに本当に心から嫌いなら離婚しているだろうし、一緒に買い物に行ったりもしない。
思ってもいなかった自分の両親が毒親かもしれないこと
周りから見ると裕福とは程遠いが、普通の家族だった。
私には一つ上の男のいとこが居て、そのお父さんがとんでもなく怖い、厳しいお父さんだったから、いとこも私の父を慕っていた。優しくていいなぁと。
いとこの母、私の叔母はいとこが成人してから離婚をした。
叔母は役職もついている公務員で生活に困らないので、離婚に踏み切れたのだろう。
うちも、お金があったら、離婚してたのかなぁとたまに思う。
何年か前に兄も近くにいるが別で住み始め、私の帰る場所には父と母と私だけ。
私も結婚を考えた相手もいたが、そう上手くはいかずお別れしてしまい、また振り出しに戻った。
なにが言いたいかというと、最近は「毒親」と言う言葉が飛び交っていて、暴力や虐待をうけ、誰の目から見ても悪い親のことを「毒親」と言うものかと思っていた。
私も叩かれたことはあるが、それは私が悪いことをしたり兄と喧嘩をしたり、理不尽に殴る、蹴るをされたことは一度もない。
だからうちは「毒親」なのかと考えることはなかった。
しかし私がメンタルを崩し、色々調べて色んな人の話をネットで見たりして、引っかかることがあった。
"夫婦仲が悪い、や、いつもどちらかの愚痴を聞いて育った子は心が混乱して自分がわからなくなり、大人になっても生きづらさを抱えていることが多い"
詳しく見て進めていくと私の親に当てはまったし、今の私の状態とも一致している。
毒親だなんて言いたくないけど、過去を思い出してしまう
メンタルを崩し、いい歳して無職の娘を生活させてくれている親に毒親だなんて言いたくないし、比べるものじゃないけどうちはまだマシなのも重々承知している。
でも、どうしても、幼少期からの夫婦仲を取り持つ為に私がおどけて、ふざけて、明るくいようと頑張ってたことが頭に浮かんでくる。
そして確かにお互いの愚痴を(特に母から)聞いて育った。
優しくて、急でも迎えに来てと言ったら迎えに来てくれる父で、私はもちろん好きだった。
しかし、外仕事の肉体労働で天気に左右され、給料が毎月安定しない父に母は腹を立てていた……というか今思うと不安だったんだと思う。
「ママはパパと結婚して苦労してるからあなたは絶対、公務員と結婚しなさい」
と、いつも言われていた。毒親だ!と責めることはしないが、毒要素はどうやらうちにもあったらしい。
先程書いたように私は、見事に心が混乱していた。
どっちも、父の事も母の事も好きだったから、気がつくと家族の顔色を伺って生活するようになっていた。
物理的にも精神的にも両親と距離を取って生きづらさを減らす
メンタル不調はもちろん色んな理由がある。
しかし、そのたくさんの理由の中でも、父と母のことは大きいのではないかと感じた。
こんなこと言える筋合いは本当にないのだけど。
それに気づき、自分を癒すためには自分1人の力ではキャパオーバーなので、色んな人の助けを借りながら仕事に向けて動き出している。
ここで、私は、ケジメをつけようと思っている。
それは決着をつけるとか、今までのことを言ってわかってもらうことではなく、これからのことを話し向き合い、そして物理的にも精神的にも親との距離を置くこと。そうすると少し、生きづらさを感じなくなると思う。
そうして、近い将来、親と向き合えることを理想としている。
まとまらない文ではあるが私の中で毒だった部分を解消して、自分を楽にさせてあげる。
これが今、1番の大きな壁かもしれない。