約1000km離れた異国で頑張って働いている父とは、たまに電話をするけれど、なかなか言えないことは実はたくさんある。
最近でいうと、ここ数年かな、ずっと思っていたけど、ビデオ通話になると気になってしょうがない、あの癖。前髪?を掻くか触るので、どんどんおでこが広くなって、はげていくのだ。伝える私の方が恥ずかしくて言えていない……。
父と母、どっちが好きか?って言われたら、「絶対パパ!」と答えるな。いろいろ考慮して「どっちも好きだよ」とか言っているけどね。でも口にするのはちょっと怖い気がして……。両親のことについてとやかく言うつもりはないけど、「離婚することに、娘の私は反対ではないよ」と実は伝えたい。父に我慢しないでほしかった。母とももっとぶつかりあって、もっとケンカしてほしかった。今更言っても遅いかな。
これは半年くらい前のこと。父が自殺をほのめかしてきて、こっちがどんなに不安になったことか。あれだけは耐えられなかった。なんと言葉を返していいかわからないし、何がなんでももう二度としないで!言わないで!
辛い時にいつも寄り添ってくれていた、優しくて責任感のある父親
こんなエピソードの後にあれだけど、父との思い出、家族との思い出は本当にたくさんある。いろいろなところに連れていってくれた父には感謝している。父は時間に正確だし、旅行の計画もしっかりと立ててくれていた。
だけど、ちょっと笑えるエピソードもある。
私が小学3年生の時、家族とおばあちゃんで北海道旅行に2週間くらい行った時、1時間早く家を出発しちゃって、途中の駅で楽しく時間をつぶした。あのハプニングがあったから、それからの旅も楽しくなったし、今でも忘れられない思い出になっている。
私は父の言葉は大好きで、勉強のことや人間関係で悩んでいた時、何度父の言葉に救われ、励まされたことかわからない。今思えば、的確なことを言ってくれていたかは別にして、「必ず泣かしてくるな~」っていつも思っていた。泣きそうになるのを必死に我慢していた。
弱っている自分に、優しい言葉をたくさんかけてくれてありがとうと伝えたい。
完璧な人だと思っていたけど、父も一人間で、直して欲しいことがあることに気づいた
でも、大学生になって、たくさんの大人と話すようになって、父が完璧じゃないってわかってきた。今までは、尊敬すべき人であり、頭がよくて何でもこなせる凄い人だという印象だったけど、そうじゃない面をたくさんわかるようになった。父の言動が一致しないのではと疑うことが増えたのは本当。そう言ったら、きっと「成長したなあ」とか「それでいいんだよ」とか言うのだろうけど。
それと、何度も同じことをいうのはやめてほしいなあ。こうして書いていたら、どんどん溢れ出てとまらない。「それ、前にも聞いたよ」「何回目?」って内心思っている。このまま年をとっていったら、もっとすごいことになりそうな予感がしてきた。
そして、これも何回も言われていることだけど、「(自炊のことをさして)食べ物にかけるお金はケチらなくていいからな。おいしいものをおいしく食べろ」と。その時は「うん、そうだね」なんて返すけど、「削るとしたら、食だな」と実は思っていて、旅行にお金つぎ込んでいます(思い立ったら、ぱっと動いちゃう行動派な部分は、父からも母からも受け継いでいないらしい)。
最後に、私の名前の呼び方について、実は伝えたいこと。
普段は「ゆか」って呼んでいるのに、大事な話をするときとか、怒るときだけ「ゆかり」と呼ぶのがたまらなく嫌だった。名前の漢字は大好きだけど、呼び方は2文字がいいのです!
今回書いたことは、普段なかなか言えなくてもどかしいことばっかりだったけど、父とは価値観も似ていて、通じ合う部分が多いし、お互い分かり合える関係性をずっと続けていきたいなって心から思っている。これからもよろしく。