共学に通うメリットは、異性とのコミュニケーション

私は、小中高と共学だった。小中は地元の共学の学校に通った。
そして、高校では第1志望は女子校だったが、受験に落ちて第2志望の共学に進学した。何故、その女子校が第1志望だったかと言うと、同性だけの環境が良かったという訳ではなく、制服が可愛かったからだ。

私が実際に進学して感じた共学のいいところは、同性だけでなく、異性とのコミュニケーションをとれることだ。異性とコミュニケーションをとることで、互いの価値観の違い、考え方を学ぶことができる。学生の頃から理解しておくことで、社会に出た時に戸惑わずに済むだろう。
また、異性の目があるので、互いに気を使いながら生活を送ることが出来るのだ。

だが、高校時代は、私が2年間所属していた文系世界史コースは女子が3分の2を占めていた。女子が多いクラスだったからか、異性間の交流がクラス全体的にあまりなかった。
そのため、男子と女子ではお互いに「なんの話をすれば良いのか分からない」「話をする必要はあるのか」という状況だった。
そして3年生になると、女子のグループと男子グループの対立が多々あった。なので、余計交流が取りづらい環境下にあった。
むしろ、女子大に通っている今のほうが、バイトなどの活動で異性とのかかわりが多い。

女子高のメリットは、多様な進路選択ができること

逆に女子高のメリットは、男子進学率の高い理系進路を希望する生徒が多いという結果があることだ。男女の脳の違いをうまく生かした学びができるので、多種多様な進路を提供できるのだ。
なので、共学では自然と女子は文系、男子は理系と別れてしまうが、女子校ではそうならないのだ。実際私の母は女子校出身者だが、母は看護師になりたくて、理系進路を希望したという。
また、母の学生時代は女子校ということを生かし、メイクの授業や女性の就職率の高いホテルや介護などの職業に関する講座が開催されていたらしい。母は今でも高校の時に学べて良かったと言っている。このように性別を生かした教育を行えるのだ。

そして、異性にとらわれず、女性はこうあるべきだという価値観にとらわれないこともメリットだ。
しかし、思春期を同性のみの閉鎖的な空間で過ごすので、逆に性別を意識しすぎてしまい、偏見的な考えになるのではないかという意見もある。その対策として、近隣の学校と連携し、交流活動を行っている学校もある。

共学、女子校、どちらが良いということはない

私は共学から女子大に進学した際に、女性の為の制度が充実していると感じた。
何故そう感じたかと言うと、女性が社会で生き抜く為のセミナーが開催されていたり、生理用品の自販機があったりするからだ。
普通の共学では女性に特化した講義や女性に配慮した品物を売っていたりはしないだろう。そういう点が女子校や男子校ならではの強みであると言える。
逆に共学は性別関係なく多様な講義やセミナーが行われているので、自分の興味のあるセミナーを受けることが出来るだろう。

このように、共学と女子高の良い面、悪い面を挙げてきたが、どちらか片方が良い教育に適しているというものはないと思う。共学でも女子高でも、環境により、異性観が身につくか、リーダーシップが身につくかどうかは変わるからだ。

実際、成人した大人でも、異性の授業になると、説明の時は教室がわけられたり、濁して説明されたりするので、共学出身者でも異性についてよく知らないという人は多い。なので、男女間にとらわれず、共学でも、女子高校でも男子高校でも、お互いの性について今までよりも教育を行っていく必要があるだろう。
そして、自分の子供の進路を選ぶ際も、自分が学生だった頃はこうしたという価値観を押し付けず、子供の意見を尊重しながら一緒に情報収取したりして、よりよい環境を探していくことが大切だ。