このコロナ禍で1つのリストを作りはじめてしまった。
題して「××君にされて嫌だったこと」。
かの女性歌手が歌っていた「私の取り扱い説明書」みたいなものだ。

結婚を考えるべきでは?と焦った矢先にできた彼に心が舞い上がった

1回目の緊急事態宣言が発令された時、私には付き合っている彼がいた。
彼と付き合うまでの私は、男運が悪いのか、はたまた男を見る目がないのか、ロクな男と付き合ったことがなかった。お金を盗む男、浮気性の男、本命の彼女がいるのに手を付けてくる男etc……女子会と称した飲み会でしゃべるネタにはこと欠かなかった。

さらに、自覚のない恋愛体質がよからぬ相乗効果を発揮してしまい、恋愛新陳代謝は年々上がっていき、ついには「疑似恋愛でよくない?」という域に達してしまった。
「セフレってわかってれば、束縛なんてしないし自由で楽だよ」とのたまっていた私も、26歳になると「そろそろ結婚とか考えるべきでは!?」と焦りはじめた。

4年ぶりに手にした“正式な”彼氏に心底舞い上がっていた。おはようからおやすみまで四六時中送られてくるLINEに、最初は「めんどくさ。高校生かよ」と思いながらも、1ヶ月後には慣れ、週末は彼と過ごすことがルーティーンとなった。

付き合って半年経過した頃、緊急事態宣言が初めて発令された。
生活基盤が私は都心、彼は郊外ということもあり、会える回数が激減した。
最初は「寂しいなぁ」と思うことも多かったが、徐々に一人で過ごす休日に喜びを感じるようになった。

約束を守らない彼に感じたのは怒り。スマホのメモに書き出すように…

そんなタイミングで、彼が毎晩のように電話してくるようになった。
ダラダラと2時間以上の電話が習慣になってしまった。最初は「会えなくても連絡とってくれるなんて、優しいな」と思っていたが、次第に「今日は本読みたかったのになぁ」「やりたいことあったのになぁ」と、突然くる電話がうっとうしくなっていた。

そこで「電話をするのなら何時からするか決めよう」と提案をした。彼は二つ返事で「じゃあ23時とかかな」と答えた。
しかし、翌日、約束の23時に電話を掛けても彼は出なかった。
翌朝「ごめん、寝ちゃった。今日こそ大丈夫」とLINEが入っていた。

しかし、その日も、さらに翌日も彼が電話に出ることはなかった。
寝ちゃったか……という残念な気持ちは、間もなく怒りに変わっていった。

「私って、時間を守ってもらえないとこんなに怒るんだ!!!」
新発見だった。友人が待ち合わせに1時間遅れても怒らないのに。
自粛生活で時間を持て余していた私は、その日から不満に思ったことをスマホのメモに書き出すようになった。

どんどん書き溜めていくうちに、彼と別れようという決断に至った。
そのメモはいまだに私のスマホに残っている。タイトルは「××君にされて嫌だったこと」から「理想の彼氏像」へと変わり、現在は「〇〇君としたいこと」に落ち着いている。

自粛期間は「自分のことを見つめなおす」ことに、うってつけの時間

10代の頃から、休む暇なく恋愛のようなものを闇雲に繰り返してきた。
友人に「どんな人がタイプ~?」と聞かれれば、「顔はそこまでイケメンじゃなくていいから、優しい人」と合コンで1万回も使い回されたような答えを使ってきた。そして、自分自身もそれさえ備わっていれば十分だと思っていた。

しかし、真剣に付き合ってみると、それだけでは済まなかったではないか。
すべての項目をクリアする人がいるとは思わない。でも、誰かと一緒に過ごすのであれば、できるだけ長い期間お互いに心地のよい関係を築いていきたい。

そのためには、まずは自分のことを見つめ直す。この自粛期間はそれをするにはうってつけの時間だった。

5年後10年後、私の隣には誰がいるのか。今、付き合っている彼なのか、はたまた別の人なのか。どうなるかはわからない。
ただ、コロナ禍で書き始めたこのリストはタイトルを変えながら、私を未来へと導いてくれるものになるだろう。