好きな人の嫌なところも魅力的なところも知って、ずっと恋していたい

藍井ヒカリ

2021/08/12

終わらない恋の理由

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終わらない恋。恋に恋してる。恋愛体質。恋愛依存。

小さいころから誰かをほぼ常に好きでいた。いつの間にか好きになって、その人に会える幸せを噛みしめて生きてきた。誰かを想ってきた時間は長いものの、恋愛経験が豊富ではない。でも、誰かに恋しながら日々を過ごしてきた。

「あ、キスされる」。反射的に避けた自分に気づき、別れを決意した

幼稚園のころからはじまった私の恋。そして、はじめての失恋

私が1番最初にときめいたのは、恐らく年少さんとのとき。私の記憶が正しいか否かは分からないけど、男の子2人に頬っぺたを左右から同時にキスされた。その男の子2人の名前は憶えていない。でも、私が年少だったときの写真を見れば、その男の子2人の顔を指さすことができる。最初で最後、恐らくこれからもない出来事。

次に覚えているのは、私が年長さんのとき。私が通っていた幼稚園ではみんなから人気者の男の子がいた。私もその子が好きだった。

2月14日のバレンタインデーに私はその男の子にお菓子を渡したかった。帰宅間際、その人気者の男の子はたくさんの女の子からチョコを貰っていた。私もその男の子にお菓子を渡したかったけど、恥ずかしくて渡せなかった。

迎えに来てくれたママに「その男の子にお菓子を渡したいけど渡せない」って駄々をこねた。困ったママは一緒の幼稚園に通っていた弟に「姉ちゃんが恥ずかしくて渡せないから、このお菓子姉ちゃんの代わりに渡してきて」と頼んだ。

小さい弟は快く承諾してくれて、自転車から飛び降りて、渡しに行ってくれた。小さい弟がお菓子を私の代わりに渡しに行ってくれたから、ホワイトデーのお返しをその男の子から貰えて嬉しかったのを覚えている。

最初で最後に私自身がチョコを渡せたのは、小学生低学年のころ。バレンタインデーの日に、近くに住んでいた男の子と一緒に小学校から帰っていて、別れ際でお菓子を渡した。受け取ってくれて、ホワイトデーのお返しのお菓子もくれた。

でも、私がお菓子をその男の子に渡したときに一緒にいた友達が、その男の子と仲良くなり始めた。その2人はどんどん仲良しになっていって、いつも楽しそうに一緒にいた。私は幼いながら傷ついた。だからか、このバレンタイン以降、好きな人にお菓子をあげることはなくなった。もしかしたら、これが最初の私の失恋。

誰かを好きになっても、恥ずかしくて想いを伝えることはなかった

そんな失恋をしても、また残りの小学生生活中に違う人を好きになっていた。私は隠しているつもりだったけど、私の好きは周りからは丸見えだったみたい。卒業した後に元担任の先生に会ったときに、そんな話になった。

別にその人と何かがあったってことはない。告白もしていない。その人はクラスの中心的な存在で、明るくて、楽しくて、スポーツ万能だった。その人のことを好きな友達もいた。当然、地元の同じ中学校に通うものだと思っていたけど、中学に進学したときその人の姿はなかった。

小学生のときに好きだった人が同じ中学校に進学していなくて、悲しかったけど、私はまた別の人を好きになっていた。その人も少し人気があったと思う。クラスの中心的存在ではなかったけど、なんか魅力的な人だった。

でも、友達がその人に私のことをどう思っているか聞くと、その人は私のことを「怖い」って言ったって友達から聞いた。私はそれを友達から聞いたときは笑ったけど、悲しかったな。私はぶっきらぼうで、愛想が悪いからしょうがないけど。しかも、その人は私のとっても可愛い友達を好きだったみたい。すごくお茶目で、楽しい子だった。

高校生になって、中学で私が好きだった人とは別の高校に通い、私はまた違う人を好きになっていた。私が高校生のときに好きだった人は、優しくて、物静かで、恥ずかしがり屋だけど、話すと面白い人だった。

最初はなんとなく話せたけど、好きになっていることに気が付いたら、恥ずかしくて話せなくなっていた。話したいけど、何を話していいか、どうやって話しかけていいか分からなかった。