私にとって、スーツは勇気を与えてくれる。
大学時代の就職活動も、社会人になり勤めた会社での営業活動。
スーツを着て活動する時間が増えた。
「自分らしさを表現する服」の文面に、私が選んだのはスーツだった
就職活動真っ最中の大学3年生の秋から4年生の春。
私はブライダル業界の会社を2社受けた。
就職活動の面接は基本的にリクルートスーツ。
そんな中、ブライダル業界の面接は「私服」が多かった。
企業から届く面接日程のメール。
記載してあるのは「自分らしさを表現する服装でお越しください。」の文面。
私はA社の面接は全てスーツで挑み、B社はオフィスカジュアルな服装で挑んだ。
A社の面接を何回か行う中で、人事担当に「なんで山口さんは毎回スーツなの?」という質問をされた。
私は「スーツが自分らしい服装なんです。スーツ着ると気合いが入って自分の思っていることを素直に話すことができるんです!」と伝えた。
その結果、私服で挑んだB社は落ち、全ての面接をスーツで挑んだA社は内定を獲得することができた。
今思い返すと、私服で臨む面接はどこか気合いが入らず、うまく自分の思いを伝えることが出来なかった。
就職活動を経て気づいたこと。
それは、自分にとって「スーツ」は私にパワーをくれるものであるということ。
「スーツを着て仕事がしたい」と思い、営業の道へ進んだけど…
就職活動をしていく中で、「スーツを着て仕事をしたい」「かっこいい女性でいたい」という思いが強くなり、営業職を選択し大学卒業後、総合職として営業をすることに決めた。
私が望んでいた服装、営業の仕事。毎日気合いが入るスーツを着て仕事へ向かう。
私の担当エリアは遠方のため、営業するにもうまく時間を使うことに慣れるまで時間がかかった。
営業の仕方は飛び込み営業がほとんど。最初の頃はお客様先の玄関まで行くだけで緊張する。その度にビシッとスーツを決めて気合いをいれる。そうやって「スーツ」を活用して自分に自信をつける。私にとって「スーツ」を着て仕事をすることが、仕事へのやる気につながっていた。
お客様との関係はとってもよく、新人である私にいろんなことを教えてくれる。社内では新人であるからこそ気配り、目配りを必死に行いながら日々業務に臨んでいた。
相棒のように思っていたスーツと共に日々仕事をこなしていたが、いつしか体に異変を感じるようになった。
異常なくらいの眠気、無気力、頻尿。
気がつかないうちに体が悲鳴を上げていた。
頑張ろうと思ってもなかなか体が動かず、いうことを効かない。
色々考えた結果、会社を辞めることに。
退社を決意した時、思い出したのは関わってきたお客様たちの顔。
本当に悔しい気持ちでいっぱい。
スーツを着て仕事をしている私は、「こう在りたい」を表現できていた
退職して半年が経つ。
今は別の仕事をして、相棒であったスーツは着ていない。
今の仕事に就く前の転職活動中。
面接をしに久しぶりにスーツを着て気分が上がる。
「あ~やっぱりいいな」「気合いが入るな~」
そう思いながら面接に向かった。
スーツを着る仕事を辞めて感じたことは、スーツを着て仕事をしている自分が好きだということ。自分が思う「こう在りたい」という姿にしっかりなることが出来ていたからだということを感じた。
今はスーツを着ていないが、やっぱり少し心残りがあるのか、綺麗めなブラウス、スラックスパンツにピンヒールで出社している。
ちょっとでも自信をつけさせてくれたスーツに似た服装を。