脳内会議をどのくらいの方がやっていらっしゃるだろう?
脳内会議とは、水城せとなさんの「脳内ポイズンベリー」が一番説明しやすいだろうか。
天使と悪魔が自分の中で意見を言い合うアレが一番身近だろうか。
起こった出来事に対して、自分もしくはキャラクターが脳内であーでもないこーでもないと議論を重ね、実際に本人がどう行動するかを決める会議のこと。

最近は脳内会議にほとほと嫌気が。会議に参加する人物が嫌なのである

私は常に脳内会議の回数が多い方ではないかと思う。
朝起きてまず何をするか、二度寝するか、から始まり、飲むもの食べるもの、着るもの、それこそ今トイレに行っていいか、までも会議が行われる。
自分のやること全てに対してどこか自信がなく、本当にそれを今、やるべきか悩む傾向にあるからだ。
28年の人生を歩み、最近はその脳内会議にほとほと嫌気が差している。
回数が多いのが嫌なのではなく、会議に参加する人物が嫌なのである。

私は昔から人の顔色を異常にうかがうタイプだった。
3人姉弟の一番上で、2歳離れた妹ほど器用でもなく、5歳離れた弟ほど愛嬌がなかった。
親の気を引きたいのに常に強がり、愛に飢え、何をやるにも事後報告で、いつも一人で生きている気でいた。
そんな私の脳内にはいつも、自分より強気な女と、弱気な女の、二人がいた。
強気な女はいつも強引で、欲深く、口が悪い上に思いやりがない。
弱気な女は臆病で、控えめで、声は小さいのに意志が固く、いつも言い訳をしている。

基本的に理由を付けて、その行為を我慢させようとする会議

最近記憶に残っている脳内会議は、コンビニのスイーツを買うか買わないか、だった。

太りやすい体質の私に、弱気な女は、
「食べたら太っちゃうよ」
「このあとの夕飯とかもたくさんシュミレーションしなきゃだよ」
「自分一人で食べていいの?家族に買ってく?」
と囁く。
強気な女は、
「つーかそれ、よくある味じゃない?!食べたら胸焼けしそう!」
「塵も積もれば山となる、他に買いたいものあるんじゃないの?!」
と制してくる。
そう、私の脳内会議は基本的に理由を付けてその行為を我慢させようとする会議なのだ。

それに気づいたのはいま、このエッセイを書いている、今この瞬間。
自分でも驚いている。

もうひとりの自分が叫ぶ。自分のときめきや心の声を大切にしたい

皆さんはどうだろうか?
どんな脳内会議が行われているんだろうか?
どんなときに行われるんだろうか?
その会議は自分に何をもたらしているのだろうか。
本当に必要な会議なのだろうか。

私はもう、この脳内会議をオフにしようと思う。
生きづらさを感じているからだ。
自分のときめきや心の声を大切にしたいと、もうひとりの自分が叫んでいる。
あーでもないこーでもないと頭で考えて、スイーツを食べない選択をしたとしても食べたかった自分の気持ちは消化されない。
その会議を無視してスイーツを食べたとしても、これで良かったんだろうかと結局悩むのがオチなのだ。
だったら会議なんかない方がいい。
自分の気持ちを優先してとりあえずやってみる、味わってみる、
それが自分らしく生きるという生き方なんじゃないだろうか。
スイーツを食べるか食べないかというだけで、誰かに迷惑をかけるわけでもないじゃないか。

いままで会議に参加してくれた二人には感謝している。
だって、それも私だから。
必要だったから。

我慢したから、今の自分がある。
付き合ってくれてありがとう。でももう、今は大丈夫。
あなたはどうだろうか?
ぜひ、最近起きた脳内会議の内容を教えて頂きたい。