今年の夏、めっちゃくちゃ大好きだった人に「もう好きかわからない」と言われた。
本当に純粋な恋愛だった。心がつながっていると思える恋愛。
体の関係よりも大事なつながりがあった。
私がカレー作るの失敗しても、笑ってくれた。
訳もなく泣いても「大丈夫だよ」って抱きしめてくれた。
私のことをメチャクチャ考えてくれて「好きだよ」っていつも伝えてくれた。

裏切りにあったはずなのに、怒れない。彼のことが好きすぎた私

私のことが嫌いになったわけではないようだ。会えない日々が続いた。
部活動と学業に忙しい日々だ。私のことは次第に薄れてしまったのだろう。
「部活動を引退したら一緒にいようね」という言葉を健気に信じ続けていた私。
「裏切り」にあったはずなのに。怒るべきなのに。そうしなきゃいけないのに。私は彼のことが好きすぎた。

「もう好きかわからない」と言われた翌日から、彼は部活動の合宿に行くため、1か月会えないことになっていた。「別れるか別れないか」という議題を決められないまま、1か月の空白の時間がスタートした。

眠れなかった。目を閉じても思い出がよみがえる。私の大好きなお笑いを見ても「一緒に見たいなあ」と思う。笑っているのに気づいたら涙がこぼれる。
冷やし中華を食べているだけで涙が出た。一緒に行ったコンビニに行くだけで涙が出た。友達に会っても、お酒を飲んでも、「悲しみ」が常に一緒にいた。

そんなこんなで、実習が始まった。1日中働き続けるため睡眠不足は解消された。
彼のことは少しずつ薄れていった。その状態に満足していた。安心していた。
彼への気持ちが薄れている!なのにたまに電話をすると「やっぱり話すと楽しいなあ」と感じてしまう。

彼のことを嫌いになるために、メチャクチャ実習を頑張った。寝る間も惜しんだ。20時に寝て24時に起き、6時間仕事の準備をしてそのまま実習に行った。
睡眠不足で自転車通学をしてる際に、思いっきり転んだ。自分って何のために頑張っているんだろうと思った。

背中を押そうと思って会った彼の意外な言葉。また付き合えることに…

実習が終わった後、彼と久しぶりに会った。私は彼の背中を押そうと思った。
「もう大丈夫だよ」と伝えた。別れることになった。そのあとは3時間くらいお散歩した。楽しかった。優しかった。
別れ際に「今までいろいろごめんね」と伝えた。「握手をしよう」と言われた。戸惑った。抱きしめてくれた。柔軟剤のにおいがした。

気付いたら涙が出た。悲しかった。まだまだ一緒にいたかった。
「本当の気持ちを伝えてほしい」という彼に、相当悩んだ。
自分の本当の気持ちを伝えたら、彼を困らせるとわかっているからだ。でも、伝えた。私はずるい。

「本当に好きだったから、頑張って送り出さなきゃいけないと思ったのに自分の気持ちがしんどい」と伝えた。涙が止まらなかった。
彼は「会える日は2か月に1回になっちゃうけど、それでも良いなら付き合っていよう」と言ってくれた。別れなきゃいけないと思っていたから、すごくうれしかった。実習頑張ってよかった!

そのあと、まだ一緒にいたくて無理やり話をつづけた。「ひどいよ」と抱きしめた。
思い出いっぱいのミスチルも、二人の思い出の写真も消さなくて良いんだ!嬉しくて写真を撮った。あとから見たら全く盛れていなかった。それでもよかった。思い出をこれからも作っていけるのだから。

スマホに届いたメッセージ。それでも彼を嫌いになれなくて…

次の日から、私はしばらく別の実習に行くことになっていた。また、しばらく会えない日々。「ミスチル」を聞くと彼との思い出がよみがえるからミスチル断ちしていけど、それも解禁した。嬉しかった。
一日目の実習を終えて、お風呂に入り、スマホを見た。
「俺は別れたいです。これがやっぱり本音です」

なんとなく予想はついていた。ただまだ1日もたっていない。さすがにひどすぎる。さすがにこれは嫌いになるはずだよね。自分。1か月実習も頑張って、会えない時間もどうしようもない気持ちにも耐えた。どうすればよいかわからなくて途方に暮れていた。残酷だった。私は彼のことを全然嫌いになれない。だからこそ彼の気持ちを尊重した。

「今までありがとう」という言葉をLINEで送った。
思い切り泣いた。別れなきゃと思ったら付き合えた!付き合えたと思えたら別れようのメッセージ。全然うれしくない2度のどんでん返し。なんでこんな想いしなきゃいけないんだろう。

現在に至る。彼とは会っていない。私はとんでもなくあきらめが悪い。彼のことが頭を占めている。でも前に進まなきゃと思った。
無理やり勉強した。苦手な文学史の勉強もしている。ゼミの勉強も先生にチクチクされながら、毎日取り組んでいる。

そこで気付いた。私は彼のことを尊敬していたんだなあって。「彼は部活も勉強も頑張っているのに私は?」って頭の中で劣等感が常にあった。
だから、今は彼に負けないくらい勉強してやるって決めた。もちろん彼は私の中でまだ存在している。でももう気付かないふりをしようと決めた。

もう振り向かない。彼に負けないぐらい頑張る私って最高だと思う

私は彼の気持ちを尊重した。彼の優しそうに見えて優しくない最後の行動さえも怒れない。ここまで傷つけられているのに、彼のことを嫌いになれていない。
自分でもバカすぎて嫌になる。彼との思い出が胸にあるから生きづらいことも多々ある。彼の優しかった言葉を思い出して、泣きそうになる。大好きなミスチルも聞けない。

彼のことが大好きだった。でも、もう振り向かない。彼に負けないくらい頑張るんだ。
今では彼は私の人生のライバルだ。私、君がいなくても生きていけるんだよ。もう君なんか必要ないよ。精いっぱいの強がりだ。

友達にこの出来事を話した。「不運だね」と言われた。自分ではそんな風に思っていなかった。今の状態でも、明日に向かって頑張って生きようと思っていた。
今は悲しみが胸の中にあるけど、こんな状況でもちゃんと生きている自分のことがちょっと好きになった。
私って良い子。私って最高。