私は25歳の時に母親に対して、今まで伝えられなかったことを伝えたことがある。
面と向かっては怖すぎて、長文のメールを送ったのだ。
その内容は今思えば、それを読んだ時の母は胸が張り裂けそうな思いをしたのではないか……と思うほど切なくて悲しいものだったように思う。
私は4人兄弟の3番目として生まれ、私が小学校3年の時に両親が離婚し、母親が女手ひとつで育ててくれた。
そんな母親に、私はずっと兄弟の中で私だけ愛されていないと思っていたのだ。
愛してほしい人から愛してもらえていないと勘違いして生きてきてしまい、大好きなはずの母親のことが嫌いになっていたのだ。
そんな心の本音を伝えたことがきっかけで、私と母は対面で本音を伝え合った。
その時に不器用な母親が一生懸命言葉にして伝えてくれているのを見て、私はとんだ勘違いをしていたことに気づき、そして今も昔も愛されているんだということにも気づけた。
その当時も、結婚して家を出ていたが、今は地元を離れ母とは年に数回会う程度で私から普段めったに連絡もしないが、この歳になって、ようやく本心から母親の子でよかったと思うことが増えた。
そして、本人には恥ずかしくて伝えられないが、1人で私たち4人を苦労して育ててくれた母親には、これから私の思う形でたくさん親孝行をしたいと思っている。
そのために、母親には元気に長生きしてほしいと伝えたい。