最高にイケてる母(朝日新聞「ひととき」佳作)

さっぱり淡泊な母。「お風呂に入りなさい」「早く寝なさい」以外に怒られた記憶はないが、ものすごく褒められたという記憶も薄い。子どもの頃は、「母の愛情は自分に向いているのだろうか」と思ったことすらあった。
でも、大人になった今なら、母の偉大さがわかる。そして、自分がいかに愛されてきたかということも。
母から「勉強しなさい」と叱られたことはないが、「女の子がいい大学に行ってどうするの」という親類には、「女の子だからこそ、勉強するんです」と言い返してくれた。
大学生の頃には「あなたが何歳になっても、『結婚しなさい』とは絶対言わないからね」と約束してくれた。まだ結婚するともしないとも決めていないが、その言葉のおかげで、いつも安心して実家に帰ることができる。
赤の他人にだって、「ああすれば」「こうすれば」とつい口出ししたくなるのに、身近な人間に自分の考えを強いずにいるのは、どれほど難しいことだろう。
さっぱり淡泊だけど、常に私の味方でいてくれるお母さん。
あなたは、最高にイケてます。
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