私が最後にちゃんと旅に出たのは、2018年の夏。
その時、私は転職をした。転職先へ行くまで、有給休暇がかなり残っていたので、「何処かへふらっと行きたい」と思ったのだ。
友人と行くことも考えたが、予算も行き先も日程も考えなくてはならないし、自分の為に時間とお金を使おうと思っていたから、迷う事なく、ひとり旅を決意した。

悩みに悩んだひとり旅の行先は、知り合いがバイトしている石垣島へ

ひとり旅を決めてから、悩んだ所は行き先。折角の長期休みなので、海外に行こうかとも考えたが、私は海外に行ったことはない。まず、パスポートも持ってないし、行く日程から逆算しても、発行には間に合わない。
そう悩んでいた時に、石垣島でリゾートバイトをしている知り合いが「人も優しいし、アクティビティもいっぱいあるし、外国にきた気分になるよ!」と話してくれたことを思い出し、石垣島行きを決めた。知り合いに連絡を取ると、宿やシュノーケリングなどの手配や、オススメスポットを教えてくれた。

石垣島に行くと、本当に優しい人たちばかりだった。宿のオーナーが私の知り合いのお友達ということで、着いてすぐ、色々な観光地へ案内して下さった。
見る景色が都会では見れないものばかりで、一番感動したのは、透き通っている海。海水の中にいる魚たちがくっきり見えること!(海水の中の魚が見えるのは日本でもかなり少ないらしい、海が綺麗な状態じゃないとダメらしい)。

夜には、オーナーの知り合いの居酒屋に連れて行ってもらった。そこで働いているお姉さんの地元が、私と同じ関西で、私が旅から帰る飛行機の同じ便で、お姉さんも帰省。席も斜め前というミラクル!すかさず声をかけ、連絡先を交換した。

実際にその場所に行き、人々と触れ合えば、不思議なパワーをもらえる

石垣島には3泊4日したけど、食べ物も、人情も熱い。竹富島にも行ったけど、自然豊かで、自転車で島を一周出来ることに感動。お店に入れば、「どこから来たの?ゆっくりして楽しんでね」と声を掛けてくれる。第二の実家と呼びたいくらいだ。
デジタルでの繋がりが多い今、実際にその場所に行き、そこに住んでいる人達と触れ合う。自分が住んでいる所も素敵な場所なのだが、旅に出ることで、不思議なパワーをもらう事が出来る。「必ず、また着ます」とお世話になった宿のオーナーに告げて、空港まで見送ってもらった。

そこから4年。転職をして、バタバタしていて、再度石垣島に行けず、さあ行こう!と思ったら、コロナの影響でなかなか行けなくなってしまった。
宿のオーナーにも、連絡先を交換したお姉さんにも会えてないし、連絡も取っていない。元気にしているだろうか?この文章を書き終えたら、連絡してみよう。

この経験を踏まえて、私に旅が必要な理由は、デジタルデトックスをする、五感を磨く、人の温かさに改めて気づく、の三つ。
旅をすることは、目には見えない、最高のご褒美だと私は思う。五感をしっかり感じる為にも、早く、マスクをつけなくて良い生活に戻ってほしいもの。私はその時に向けて、最高の旅の準備をする。