ダブルバインドてんこ盛り。人権なんてあったもんじゃない。
だけど9割は共感する理不尽な事実、あとの1割はそもそも実現不可能なことである。
身長やら発育といった生理現象はコントロールできないから、背が高かったり胸が大きかったりしたら、XSを着るなんて物理的に不可能だ。
これが「Be a lady, they said」を読んだ印象。
こんなことをのたまわれた時には正直「では、どうしろと?」と言いたくなる。何を言っても否定されそうだ。そもそもこれだと「わきまえる」さえよくわからない。全人類のお望みに叶うる存在は神でもいないと思うのだが。
結局、他人の期待に応えようとすると、延々に自分をすり減らして堂々巡りするだけだから、自分が思うように生きるしかないってことかな。
「誰かの期待に応えないと」と、わきまえようとしたタレント時代
実はコロナが出てくるまでローカルタレントだった。タレントというと少し違う気もするんだけど、平たくいってしまえばそんな感じ。
地元の小さい劇場でお芝居とかダンスの公演に出たり、それだけだと現場の露出が取れないからミスコンの地方大会に出てみたり。
そのためにBMI19くらいまで体重を落としたり、化粧品にお金かけたりしていたこともある。でも媚びるのは苦手だったし、人間なのに後ろ暗いところを全部隠してSNSでキラキラしてないといけないことに反発していたから、ずっと活動していてどこか気持ち悪かった。
「笑うと田舎臭い」といわれてクール系の表情の写真ばっかり。ミスコンの写真は笑顔だけど、あれは完全な作り笑顔だから嫌い。
そのころの写真で好きな写真はほとんどないし、当時のことを思い出したくもなかったから、タレント活動していた時代の写真はほぼ全て処分した。
「誰かの期待に応えないと人間として価値がない」と、世間に対してわきまえようとしていたころの自分が、今の私は大嫌いだ。
かつての自分に後悔はしていない。でも二度とあの頃に戻りたくない。
性格を矯正するという負荷を、自分に課さないために考えた対応策は
それでも「三つ子の魂百まで」という言葉があるように、自分自身は変わらないのだろうなと思った。
なんだかんだ他人の期待に応えようとか、状況を察してトラブルシューティングしておこうとか、多少の問題は自分が頑張れば解決すると思って抱え込みすぎるとか。
こういう「本来は美徳だけど、一個人が生きていくにはめちゃくちゃ損な性格特性」をもうアラサー近くなってから矯正しようというのは非効率だと切り捨てた。
いってしまえば「今まで自分の性格が原因で苦しんできたから、その性格特性のために苦しまないようにするために、自分の性格を矯正するという負荷をかけて苦しむ」という「わきまえるための苦しみ」を自分に課すとなると、人生をさらに棒に振ると思ったのだ。
そんなこんなで私がとった対応策は1つ。
引きこもることである。レッツ、コロナお篭り便乗!
引きこもるといっても最低限の社会活動はこなしているから安心してほしい。
とにかく自分を削り取られて消費されるだけ消費されて、自他ともにゴミのように扱われるようなタレント活動からはきれいに足を洗った。それに伴って交友関係の9割を切り捨てた。
自分自身を大切にする「わきまえない生活」で変わったこと
今はそれなりに自分自身を大切にする「わきまえない生活」をしていると思う。
とりあえず英気を養いつつ、適当な頃合いでまた外に開いてアクティブに活動し始めるかもしれないが、現在その予定はない。
不可抗力的ではあったが、コロナに入って10キロ太った。それでもBMI自体は22~23の間でごく平均的だ。
さすがにこれ以上体重が増えると股擦れでズボンに穴が開くといった不具合が増えるので管理は怠れないが、生活には困らないレベルである。
細かった時に着ていた服が入らなくなるのは痛手だったが、断捨離も進んだからいい線だろう。
そして腰ぐらいまであった長かった髪をバッサリ切った。
理由は単純で、ドライヤーを含むメンテナンスが手間だったからだ。生活における論理最適解を求めたに過ぎない。
私がよければ全てよし。他人に振り回されず、好きな時に好きなことを
化粧品もあれこれお値段が高くて凝ったものを使っていたが、アルガンオイル1本になってしまった。これに関しては「アルガンオイルを使い始めたら、ほかの化粧品がなじまなくなった」が正しい。
シミ対策をしたいとか、いろいろ思うところはあるが、大きな肌トラブルはない。数が多くて散らかったりもしないから、人生最大にスキンケアライフが快適である。
なんなら人前に出るような仕事でもないし、もともと好きでもないから化粧もしない。コンタクトレンズもここ最近、ほとんど出番がないのである。
脱毛もほとんどしない。手間とか衛生面を考えて、お金に余裕ができたら全身脱毛したいけど、肌を出す理由がほとんどないから身だしなみのためにすることはなくなった。夏の日差しも肌が痛くなる人だから、半袖もそんなに着ないのである。
「女を捨てている」感じがするかもしれないが、それで私自身が困ることはないのである。
仕事にも生活にも困っていない。
他人に振り回されず、好きな時に好きなことをして過ごしている。
私がよければ全てよし。他人の迷惑になるわけでもないし、オールOKでしょ。