2022年。
私は「もう一人の私」と決着をつけたいと、そう思った。
ふとした時に出てくる「もう一人の私」の存在が、引っかかる
私のこころの中には「もう一人の私」がいるのではないかと、小さい頃からずっと思っていた。
多重人格というわけではない。でも、こころのどこかで「私」じゃない「もう一人の私」がいるような気がしてならなかった。
服を選ぼうとする時も、
「可愛い洋服、着てみたいな……似合うかわからないけど……」
(でも、人の視線が怖いんだったら着ない方がいいんじゃない?)
だったりとか、化粧品を見ている時も、
「きれいになりたいな……」
(でも、そう思うだけ無駄じゃない?)
みたいな感じで、否定的な意見を持つ「もう一人の私」が私のこころに影を落とすことがあった。
まるで何かが纏わりつくみたいに。じわじわと中が侵食されていくような感覚。はね除けたかったけど、はね除けることはできなかった。
否定的なことを考えても、意味なんてないと、頭では理解している。自分自身を変えたいと、こころの底から思っている。
でも、ふとした時に「もう一人の私」がどこかで引っかかるのだ。
もう一人の私に出会うのは自信がない時。ここで宣言したい
エッセイを書いている今も
(……そんなことをして意味があるの?)
と言いたがっている「もう一人の私」が、今にも出てきそうで、怖い。
多分、「もう一人の私」が出てきてしまうのは、自分への自信のなさが原因だ。
そのことに私自身もうすうす気が付いている。
自分を変えなければ、何もできない。
自分自身を愛さなければ、誰も愛せない。
明るい未来を思い描くこともできないことも、知っている。
だからこそ、私はここである宣言をしたい。
自分のこころに素直になること(ひねくれた思考はNG)。
自分に自信を持つこと。
自分を少しでも好きになること。
「一年の抱負にしては簡単すぎない?」と思う人もいるかもしれない。
でも、これらを実現するのは非常に難しい。特に、私のような「メンタルふにゃふにゃスーパーネガティブ人間」には。レベル1のキャラクターがラスボスに挑むぐらいの難易度なのだ。この例えに共感してくれる人がいたら嬉しい。
目標を達成するべく向かったのは、顔につけるパックコーナーで
今年に入ってから、この目標を達成するべく、一つの行動に出た。
それは「パック」を買うことだ。顔につけるパック。
今までドラックストアで見ることはあったけれど、「つけてもどうせ何も変わりはしない」と思っていたせいで、手に取ることができなかった。
でも、少しでも自分を変えたかった。内面的にも外面的にも。
そう思って、勇気を出してパックコーナーに向かった。
パックコーナーに行って驚いたのはその種類の多さだ。顔用のパックを購入する人はいつも実感していることなのかもしれないが、韓国のパックやら成分が異なったパックやら、沢山のパックで溢れかえっている。
どのパックが人気なのか、効果があるのか、おしゃれレベル0の私には全く分からなかった。
もうこうなったら直感で「良さそう」と思ったパックを手に取ってレジへ直行した。
パックをする夜はドキドキだった。「やっても無駄だ」と信じて疑わなかったものを購入し、それを使ってみようと試みることは、私にとっては一大決心ものだった。
緊張しすぎたせいか、どうやってパックをつけたのかは覚えていない。覚えているのは、お風呂から出たお母さんに、パックをつけた顔を見られて、思い切り叫ばれたことだ。
あの叫びを、私は一生忘れない気がする。今となっては笑い話だ。
鏡に映るのは変わらない私。でも、この行動は決して無駄じゃなかった
パックを取った後、自分の顔を鏡で見た。
そこにはいつもと変わらない私が映っていた。
でも、その時は「やっぱり無駄だった」とは思わなかった。
むしろ、「私、やればできる。やりたいことをやれるだけの思いを持っていた」のだと気づかされた。
自分嫌いの壁が少し崩れた気がした。
まだ今年が始まって一か月も経っていない。
挑戦できることがもっとあるはず。
今度は今までやってこなかったけれど、パーマをかけてみたい。
こうやって少しづつ、自分に自信を持てるように、今年は歩んでいくつもりだ。