どこまでいく?賛同してもらえる?関係が続くほど押し寄せる不安

知り合って、もう5年目になる2022年。付き合ってもうすぐ、4年目になる私たち。
彼との関係が続けば続くほど、彼との関係が進展するほど、また一つ、2人が歳を重ねるほど、私には不安が押し寄せる。

この恋は、どこまでいくんだろう?
誰に、賛同してもらえるのだろう?
どうやって終わりを迎えるのだろう。

今日は「愛の不時着」を見た。
見たがったのは父で、とても楽しく家族で見た。
結ばれてはいけない2人の恋。フィクションだから許せる愛、自分と違う世界だから、認められる恋。
楽しく見ながらも、私は自分と彼を重ね合わせてしまった。

韓国好きな父だけど、国やそこで生きる人が好きなわけではなくて…

初めて私を韓国に連れて行ってくれたのは、父だった。
8月のクリスマス、猟奇的な彼女。
昔の韓国映画を勧めてくれたのも、父だった。
小さい頃から、韓国料理好きな父のもとで育ち、コチュジャンやキムチは切らしたことがなかった。だからといって、父が韓国が好きか?と言われたら、それは違う。
父が好きなのは、韓国ドラマや映画というエンタメ。
父が好きなのは、韓国料理という食の文化だけ。
韓国という国や、韓国で生きる人が好きなわけではないのだ。
私が韓国に旅行に行くと知ると、なぜ韓国ばかり行くんだ?と反対されるのは日常茶飯事だった。

父は、私が愛する人に会いに、韓国に行っているだなんて、思いもしないだろう。
毎月郵便局へ行く私が、愛する人からの贈り物を受け取っているなどとは、想像もしないだろう。

29歳。父と夕飯を食べながら、友達が結婚した話をする。
ああきっと、父は私に彼氏がいるのか、聞きたいんだろう。
聞きたいことはいっぱいあるのだろう。それでも何も聞かない父。
胸が痛い。毎日、息をするように嘘をついている気がした。

つぶいやいてしまった「日本人なら」の言葉。立ちはだかる壁は高い

「彼が日本人ならよかったのに」
行きつけの中華料理屋さんで友達とラーメンを食べながら、私は思わずつぶやいた。

あんなに素敵な人で、私を愛してくれて、私も彼を愛していて、結婚したいと言ってくれている。
彼が日本人なら、私だってきっと家族にすぐに紹介しただろう。
もしかしたらもう、結婚しているかもしれない。
子どももいるかもしれない。
私はただ、自分の思う幸せのかたちを見つけたいだけなのに。
高校進学、就職、そして恋愛、結婚。
何もかも、私の前に立ちはだかるのは、いつだって父だった。

家族ならいつか分かり合える?
血がつながっているなら、いつか、いつか。

そう思って生きてきたけれど、だんだんと私は「父に反対されない生き方」を無意識に選んできた気がする。
私が幸せになりたい、そう思うのは同時に私は父を困らせたくないという気持ちなのかもしれない。

一生続く、優等生ライフ。普通に恋をして、彼と生きたいだけなのに

幸せになるのは、そんなに難しいことなのだろうか。
可愛い娘でいること、困らせない娘でい続けること。
一生続く、優等生ライフ。
私の幸せのため、家族が反対したり、誰かを罵ったり、誰かの不幸を願ったり、そんなものが、幸せになるための踏み台になるのは、理不尽だけど容易に想像できてしまう世界。
私の生きてきた、小さな世界。決して踏み外さず、迷惑をかけず、レールを逆走なんてしない世界。
だからといって、彼以外を愛せるか。
それは今の私にはできない。
普通に恋して、普通に彼と2人で生きたいだけなのに。
小さな世界を、自分から出ていく日が近づいている。