コロナ禍のいまも、事務所内の仲の良いおじさんたちとの「#のみ」が月1程度行われる職場で働いている。
おじさんはみんな昭和40年までの生まれだ。私だって同じ昭和生まれだが、ギリ昭和というやつで、正直彼らの発言には閉口、いや無理やな物申す、となってしまうことがたくさんあるので、それについて徒然なるままにかきつくってみたいとおもう。

女はカップラーメンもししゃもも山芋も、食うたらあかんのんかい

事務所で女性は私1人だけで、30代の私、50代3人、60代1人、70代1人。60代以上の2人は再雇用。彼らは親世代だからか、なんとなく仲が良い#なかよしおじさんなのだが、私がお昼にカップラーメンを食べていると「うわ、もう男性やな」とか言ってくる。は?である。

#なかよしおじさんとの「#のみ」では、ししゃもと山芋を頼んだら「女の子の頼むもんじゃないよなあ」とのたまってきた。
「は?え?なに?女はカップラーメンもししゃもも山芋も食うたらあかんのんかい。食うたら男てどういう算段やな」と喉もとまで出かかって、日本酒と一緒になって暴れてるちょいキツめお上品wordsを必死で堪え、「はい?じゃあ私つぎ〇〇さんが隣のデスクでチョコとかマカロンとか引き出しから出して食べとったら、すかさず『やだ〇〇さん、女の子みたい〜』言いますからね。ほんで私女の子に見えてます?女性です。女の子でも女子でもないでしょ」。

本当は冗談めいたやり取りにせず、ばっさりと注意したかった

そして笑いながら返ってきた言葉は「お〜こわ」である。
「怖くない、こんなん言ってくれんの、むしろめっちゃ優しいでしょ!娘さんとかもう指摘もしてくれないでしょ」と言ったら黙った。が、引き続き笑っていた。
「全然おもんない」言うたった。なんやなその最後まで笑いを忘れないメンタル。酒怖。

私はこのやりとりを、本当は冗談めいたやり取りにせず、喉もとまで出かかって堪えたワイルドな言葉でばっさりと注意したかった。
したかったのだが、いつも保身や職場の雰囲気のために、カドが立ちすぎないように#なかよしおじさんに注意する最善の言葉や言い方を瞬時に選んでしまっている。
気になることはたくさんある。不適切発言がない日なんてない。
カップラーメン事変の時には、"男性"と言っていたのに、ししゃも事変では"女の子"と言った。男性職員に男の子、女性職員に女性と言えない病気かなにかか。そもそも食の好みに性差なんてないだろうがよ。

ワイルドな注意をマイルドにしてしまうのは、私の保身であり、弱さ

なぜ私はいつもワイルドな注意を少しマイルドにしてしまうのか。笑える方向に持っていってしまうのか。そこは私の保身であり、弱さである。
新型コロナウイルスなんかより、そういうおじさんが蔓延してることの方が脅威だし、私たちが注意しないとかマイルドな注意しかしてないと、きっと近未来に働く女性たちが同じ思いをすることになる。ワイルドに注意できる女性になりたい。寅年やし。Katy PerryのRoar聴こ。
うちの父は早く死んで良かったと思う。父の13回忌がもうすぐだが、父も今生きていたら#なかよしおじさんらのような不適切発言で職場のみんなに同じように思われていたかもしれない。
なかよしおじさんも、私も、誰かの子どもで誰かの大切なひとである、ということを忘れずに、無神経なおじさんというワイルドアニマルで溢れ腐敗した荒野をsurviveしていきたい。デスチャのsurvivor聴こ。