「はあ、もうちょっとお金があればいいのに」
最近、すごく、とても高い頻度でこう思っている。
思い始めたのはいつからだったか、ここ一年くらいか。それとも一人暮らしを始めたときか。それとも学生の時からだろうか。

余裕があると言いたいけれど、どれだけ手元に残るか頭をひねっている

いいところに住みたい。高級家電を持ちたい。いい車に乗りたい。ハイブランド品を身に着けたい。別にこんな高望みな憧れや夢を持っている訳ではない。ただもう少し、余裕を持って暮らせたらいいのにと思うだけだ。

社会人のスタート=コロナ禍の始まりだった私は、幸か不幸か、飲み会をほとんど経験せずにここまでやってきた。そのため「お金の余裕はあるよ!」と自信満々に言いたいところだが、実際の私は毎月の給与から計算した“お金の使い道予定表”とにらめっこ。
「労働組合費や税金ってもう少し安くならないのかな?」と考えても何も変わらないことに頭を悩ませ、無駄遣いをしていないか、貯金や積み立てNISA、奨学金の返済に充てるお金を引いたらどれだけ手元に残るかに頭をひねっている。
これが社会人2年目もラストスパートに差し掛かった私の、100%飾らない毎月給料日のルーティンである。

SNSで同年代の購入品の値段を見るたび、そっと画面を閉じてしまう

社会人になった最近、「20代OLの購入品」と謳う投稿をよく目にするようになった。そんなInstagramやYouTubeを見てみると、私と同い年くらいの女の子が購入した化粧品やスキンケア用品を紹介している。「ほおほお、同年代の女の子はこういうものを使うのか」と、世間から取り残されそうな私はその投稿を見てみる。
しかし「どれどれ値段は?」と思った次の瞬間、私はその画面を閉じてしまう。なぜならその値段が私が普段使っているものの2、3倍以上の商品価格だったからだ。
「こういうものを使うのは、一部の超お洒落な女の子だけなのでは?」と無理やり自分を納得させてみるけれども、実際街の真ん中の人気コスメショップには、同年代の女の子たちがその商品を手に取り見ている。

「自分は周りに取り残された?」
そんな気分となるが、「ここで買うと企業の商品販売戦略に負けてしまうことになるから気にするな!」とよくわからない理由で自分をさらに納得させる。そうやって私は今月も近所のドラックストアの5%OFFの日に、プチプラでど定番のスキンケア用品をそっと自分の買い物かごの中に入れるのである。

お金の使い方が成長したと思うけど、正しいのかはわからない

こんな私でもこの1、2年でお金の使い方は少し成長したと思う。
普段の生活費は今月の予算分だけをなんとかペイに入れて、それだけで生活を維持できるように工夫をする。お金のやりくりのために口座はネット銀行とメガバンク、そして日本人の多くが持つであろう緑色の銀行の口座の3つを所持。
生活費3か月分の貯金がたまったこと、そして常日頃お世話になっている「かがみよかがみ」のマネー講座をきっかけに積み立てNISAとiDeCoも始めた。
この転職と引っ越しがもう少し落ち着いたら、ふるさと納税というものにも挑戦しようと思う。今流行りの工夫ばかりのような気もするが、どうやらお金に対して真面目な性格となってしまうのが私らしい。

それでもこのお金の使い方が正しいのかはわからない。もしかしたら数十年後には自分のこの選択を後悔しているのかもしれない。
だから私は疑問に思う。同年代の人はどういうお金の使い方をしているのだろうか。たくさんお金を貯めているのか、それとも自分のために使うばかりで貯金は二の次なのだろうか。
他人様のお財布事情を見ることなんかできないので、これは永遠の謎となりそうだ。考えてもしょうがない。「人生なんてギャンブルだ!」と割り切れた方が、このお金で悩みがちな社会を楽しく生きることができそうとさえ思えてきてしまう。

人によってお金の使い方も、重視することも違う。結局正解なんてものはない

貯金に自分への投資、趣味や生活、そして日々の糧である美味しいごはん。お金の使い方は様々。人によって使い方も重視することも千差万別。結局正解なんてものはない。
たくさんお金を貯めておいても、いざというときに使うことができなければそれは大変もったいないことだ。だから私は自分らしく計画的に使うだけだ。
そう思ってみたところで、私の口からこぼれるのはこの言葉。

「うーん、でも、スーパーで見かけた美味しそうな果物をケチらずに買えるようにはなりたいな」