未だ非正規雇用でしか働いたことのないわたし。
初めてお金を稼いだ経験は、高校時代のサイゼリヤでのアルバイト。

中学までお小遣いゼロだった私は高校時代にアルバイトを始めた

高校生になったらバイトをしたいと、ぼんやり思っていた。
いま思い返してもどうやり繰りしていたのか思い出せないけれど、中学生までのわたしはお小遣いゼロだった。自分で自由に使えるお金が欲しかった。

入った高校はアルバイト許可制だった。許可の仕組みに怯んでなかなか挑戦できなかったわたしがバイトの面接に行ってみたのは10月。高校生になって半年が過ぎていた。
実際の許可制とは、ただちっちゃいメモ1枚書いて担任に見せるだけの簡単なものでイラついた。大人は大げさな言い方をして怖がらせるのが好きだなと思った。

採用してもらったのはサイゼリヤ。
その時のわたしにはお金を稼ぐことへの憧ればかりで、仕事に対する譲れない条件が何もなかった。こういうお店がいいとか時給は高い方がいいとか、今のわたしは気にしてばかりなので偉かったなと思う。

じゃあ何で選んだかって、行ったことのあったお店で、高校生可で、学校の帰り道かつ放課後のわたしのテリトリーにもほど近かったから。休みの日にだって家から自転車10分もかからずについた。
初めての面接でかなり緊張したけれど、アッサリ採用してもらえた。
初っ端からバイトの面接ダメだったって悲しまなかったのも運が良かった。

みんなが親切で、食事もおいしかった。初めてのバイトがここでよかった

サイゼが初バイトでよかったなと未だによく思う。
店長がめちゃめちゃいい人だった。世話好きで、バイトを家に呼んでお泊まり会とかしてくれた。一人ひとりの性格をよく見抜いていたと思うし、勤務中の自分のミスやうっかりを誰も気づいていないだろうってところまで見られていた。後から分かりやすく改善方法を教えてくれた。

みんな仲が良かった。これはサイゼクルーがよくいうこと。社風かもしれない。
わたしはちょっと億劫だったけれど、みんなでご飯しよう!遊びに行こう!がやたら多かった。好きな人は楽しいだろう。
でも内気寄りで自分の稼いだお金は自分のために使いたくて、お勉強やお稽古で忙しいわたしには、ちょーっと煩わしかった。
でも休憩中に一緒にご飯を食べる人がいるし、やたらとLINEを追加され話しかけてくれた。みんなよくしてくれた。大学生とかは飲み会をやっていて楽しそうだなと思ってみていた。

社員さんがとんでもなく親切だった。
社員ってみんなこんなもんだと思っていたので、サイゼの後のバイトでわたしはなんども苦労した。ファミレスの社員だからって馬鹿にしないでほしいなと思う。

美味しいものがたくさん食べられた。
安くて信じられないけれど、イタリア直輸入のプリンとか、水牛のバッファローモッツァレラの本格さと行ったら!
サイゼって実はかなり本格的。よそのイタリアンプリンとかモッツァレラチーズはサイゼにかなわないと未だに思う。

今に活きていると感じ、3年半もお世話になったアルバイトの日々

わたしは経験してきたバイトの数は多い方だと思っている。
半年くらいでやめてしまったところもある。短期もやった。
今までで一番続いたのがサイゼリヤのアルバイト。
3年半お世話になった。
高校1年だったわたしが大学生になり、教えてあげる立場になった。店長は3回代わった。オープンもラストも、ホールもキッチンもやった。

思い出すことが一番多くて、今に活きてるなと感じる教えもある。
わたしは初バイトの運がとても良かったと思っている。
それとも誰にとっても初めてのお金を稼ぐ経験は思い出深く、美化されがちなものなのか。