ずっと捨てられないもの。私にとって、そのようなものがあるのだろうか。
基本的には使わないものはどんどん捨てていく性格だから、捨てられないものはどちらかと言うと少ない方だと思う。そんな私にとって捨てられないものは、人からもらった手紙や言葉だと思う。
恥ずかしくて言えない感謝の気持ちも、手紙でなら伝えられる
もらった手紙や言葉は、その時の状況によって受け取り方が変わるものだ。つらい時や悲しい時に受け取った言葉と、嬉しい時や楽しい時に受け取った言葉は、違う言葉に感じることもある。
例えば、相手はいい意味で伝えたつもりでも、受け手には嫌味に捉えられることもある。だからこそ、その時の自分にとって大切に感じたものは強く残る。
私は手紙を書くことが好きな方だ。もともと文章を書くのが嫌いじゃないということもあるけど、言葉では正直に言えなくても手紙には素直に書けるからだ。
特に感謝の気持ちや謝罪の気持ちなどは、口で伝えたくても恥ずかしさやプライドなどで上手に伝えられないことがある。そんな時は手紙に書いて渡すことがある。
また、口頭で伝えるのはその時に言葉にしなくてはいけないから、自分の伝えたいことが上手く伝わらない可能性もあるが、手紙なら書いた後に自分で読み返したりできるから、伝えやすいと思う。
このような理由から、手紙を書くことが多い。
私がよく手紙を書くタイミングはお祝いの時が多い。誕生日や入学、卒業などのイベント、母の日、父の日などだ。プレゼントと一緒に渡すことが多い。
なぜお祝いの時などにプレゼントと一緒に渡すかというと、私がプレゼントと一緒に手紙をもらって嬉しかったという実体験があるからだ。また、友人に「プレゼントにはどんなのでもいいから、手紙もらえたら嬉しい」と言われたことがあるからだ。
手紙はもらって嬉しいものだとわかったから、渡すようにしている。
就職で家を出た私のバッグに、母からの手紙が入っていた
私の中で、特に大切にしている手紙がある。それは、母からの手紙だ。
母は誕生日のときやお祝いの時によく手紙をくれる。その中でも就職に伴い引越しをした時にもらった手紙は、特に大切に感じている。
手紙は直接渡されたものではなく、バックの中にそっと入れられており、引越し先で気づいた。思いもよらない手紙に驚いたと同時に、なんだか分からないけど涙が出た。
悲しいわけでもない、嬉しさなのかなんなのか自分でもよく分からないけど、溢れた涙が手紙に落ちた。
この手紙は仕事で辛くなった時に見返して、自分を鼓舞するようにしている。読むことで何度でも原点に戻れるようにしている。
手紙や言葉は、私にとって捨てることのできない大切なもの
言葉も同様に捨てられない。言葉を捨てるというのは表現としてはおかしいのかもしれないが、自分の中にちゃんととどめておくということだ。
人によってどんな言葉が響くのかは違うけど、誰でも心に残っている言葉はあると思う。その言葉はなぜ自分に響いたのか、響いた時の状況や何を考えたのかなど、メモなどに残しておくと面白い。
その時は凄く響いたとしても、時間が経って振り返るとそうでもなかったり、マイナスにとらえてしまったりすることもある。逆に、言葉を聞いた時はなんともなくても、ふとある瞬間に振り返ると言葉の重みを感じたりすることもある。
だから私は言葉を大切にしている。自分が発する言葉が、誰かにとってプラスにもマイナスにもなり得るから。手紙や言葉を発する時は相手の状況などを踏まえた上で、どう感じるか考えなくてはいけないとも考える。
話は少しずれたけど、私にとってはもらった手紙や言葉は捨てることの出来ない大切なものだ。これからも大切にしながら、新しい手紙や言葉を大切にしていきたい。