短く長い日々に忙殺されて、忘れた頃にふらりとやってくる

1日が過ぎるのは早い。1ヵ月は短いようで長い。特に何か、楽しみなことやお給料なんかを待っている日々はとてつもなく長い。その短く長い日々に忙殺されて、忘れた頃にふらりとやってくるヤツがいる。

外出から戻り、帰宅からのルーティンを済ませて、むくんだ体をベッドにめり込ませる。
時刻は22時。そこからSNSや通販サイト巡り、ゲームなど束の間のダラダラタイムに没頭しているとき、ふと気づいた。
あれ?ご飯食べたのにお腹がすいた。
嫌な予感が頭をよぎる。そうか、そろそろ生理なのだ。

女性は不安定な生き物と言われる所以がある。生理の平均周期28日、約1ヶ月のうち絶好調なのは1週間。生理前の1週間前からPMS(月経前症候群)の症状が現れはじめ、次の1週間は生理。私の場合、大体このリズムに当てはまっている。The常時不安定人間である。
そして、私の生理ちゃんは激重メンヘラ。加えてPMSちゃんも複数人やってくる。複数人が私の中でパーティーするので、なかなか眠れない夜が1ヶ月のうちどれだけあることか。

食欲ちゃん、弱気ちゃん、注意散漫ちゃんがやってくる

生理を率いる3人のPMSボスたちを紹介しよう。
PMSちゃん1人目は、食欲ちゃん。無限にお腹が空いて仕方ないし、生理予定日に近づくにつれてひどくなる。
月末、買い物予定日前日の深夜にこのPMSちゃんのそそのかしに堪りかね、冷蔵庫に辛うじて残っていたロースハムにマヨネーズをかけて、3枚ずつ重ねて貪ってしまったことをここに白状する。正気であれば深夜にお腹がすいても少し我慢して寝ればすむのだが。

2人目は、弱気ちゃん。急に色んなことが不安になり、些細なことが気に障り、不満なことについてグルグル考え続けたり、自分は底辺ダメ人間だとメソメソしたり、梅雨時期の日当たり悪いぼろアパートを擬人化したようなPMSちゃんである。
テンションが底辺を突き抜けて底をえぐるようにダダ下がりするので、むしろここで何か面倒なことや勇気のいることを、投げやり上等で済ませてしまえばいいのではないかという謎ポジティブ変化球に変わることもある。

3人目のPMSは、注意散漫ちゃん。無気力ちゃんとセットでやってくる、双子みたいなPMSである。
日常生活をぼーっとしたままこなすので、夜食を作るにしても沸騰前の冷たい水にインスタントラーメンの粉スープと麺を突っ込んだり、スマホで動画を見ながらスマホがないと探したりとうっかりを量産する。このうっかりのせいで生活に倍の時間がかかる。正気のときはこんなヘマはしない。と、思いたい。

生理とPMS。一度も勝った試しがないので、夜は抗わない

そしてラスボス、生理ちゃん。痛みとPMSちゃんの集合体を率いてお待たせとばかりに襲いかかってくる。待ってません。でも来なかったら来なかったで少し不安になる。
この時期はもう今日死ぬのではないかというくらい怠い。ここまで来ればやっと眠れる。というか気絶に近い。

眠れない夜にやってくる、こんなにどうしようもない生理及びPMSにどう立ち向かうか、長年戦略を練っているのに1度も勝った試しがない。だから最近はあえて夜は「抗わない」過ごし方をしている。
夜食は食べる。翌日外出するなら、むくまないように少なめに。
弱気になることを良しとする。辛かったら、ジャーナリングアプリに日記として考え続けたことを書く。後で見ていらない心配だと、自分自身に気づかせることができる。
量産されるうっかりは、アホな自分が笑えてくるので意外と前向きに捉えられる。
毎日22時からの自分時間に、人生の大きな一部分を占めている生理期間ごと迎え入れるのが、私の眠れない夜の過ごし方だ。