私はしょっちゅう無気力になる。永遠に眠ってしまったり、ここで人生終わりにしてもいいや、という気持ちにしょっちゅうなる。
とにかく何もしたくない。本当に全てを終わりにする気はもちろんないのだが。

そういう時、私は焦る。努力しない人間はだめな人間だと思われるし、努力しなければ飢え死にしたり、成功できなかったりする。
私は野心家なので、成功に執着している。どうしても成功したい。そんな時、日記によく「何もしなくても勝手に成功して、欲しいものが手に入らないかな」とかよく書く。そんな魔法のようなことが起こってくれないかと本気で思う。
でも、まあ起こりはしない。時計の針はチクタク進み、私は一秒一秒歳をとり、死に向かっている。

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叶わない夢ばかり見ていないで、このやる気のなさをなんとかしようと私は躍起になる。
今までやる気の出し方は本は3冊くらい読んで、YouTubeでも累計5時間くらいはやる気についての動画を視聴し、ネットでも調べている。
調べた結果、「やる気がない時はとにかく始めて、脳の側坐核を刺激してやる気をだす」とか「やる気のない時に無理にがんばることはやめた方がいい」といった、自分でもなんとなく分かっていたようなことを改めて知った。
前者を試したことは何度かある。やる気が出る時もあれば出ない時もある。そして、やる気が出ても劇的にでることはない。
前者を試してやる気が出なかった時、後者を頭に思い浮かべてみる。何もしないことをしてみよう。
しかし、雑念ばかりが頭に浮かんでくる。何もしないと思っていても、純粋に何もしないことは難しい。大体大してやりたいことでもないネットサーフィンなんかで時間がつぶれ、私の心は罪悪感でいっぱいになる。しまった、今日も特に大事でもないことに忙しく時間を使ってしまった。何度思ったことか。

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本当に好きなことに出会えたなら、やる気は勝手に湧いてきて、成功できるんじゃないだろうかとも思う。私には何があるだろうかと考えてみる。
なんでもいいのだ、アイドルでも野草のこととかでも。しかし、私に強烈な推しも趣味もない。
プロフィールに書いている通り、本は読むが、読書が好きかといわれると分からない。嫌いじゃない、ぐらいとしかいえない。この文章を書いているのも、なんとなく文章を書くと達成感が得られ、何か自分を探しているといったところで、ものすごい情熱があって書いているわけではない。
好きなこと、それを探して生きている。でも見つからない気がする。やる気はなかなか私の元にやってきてはくれない。そんな自分は人間ではなくて、どろどろした液体のような気がする。
自分を擁護するためにこうも思う。人間は本来液体で、やる気に満ち溢れた理想像を誰かが人間だとしたのではないかと。それに無理して人間達が合わせようとするものだから、こんな競争社会になったのだ。
しかし、そう思っても動物園以外の動物は生存をかけていつも必死だ。やる気に満ち溢れている。人間は本来動物だ。ということは、人間はやる気に満ち溢れていて当然ということだ。

やる気、それは私が常に探している幻のような宝物だ。それを求めて私は転げまわっている。そんな必死な私は、それが見つからなくとも、この辛い世界で生きていて、本当に偉いと思う。