あまり偉そうに言えることではないが、私は仕事に行く日、起きてから家を出るまで20分ほどだ。
ゆっくりと余裕を持って、朝ごはんも食べて、が理想だと自分でも思っていた。それなりに目指してみたことはあったが、性格なのか、余裕がありすぎることに落ち着けなかった。
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目覚ましを止めてから家を出るまでの時間、私は一切の連絡を遮断する。稀にその場に誰かが居たとしても会話を極力しない。家を出て玄関を開けるその瞬間までは、時間を確認する以外携帯も見ない。
時間がないから邪魔されたくないわけではない。いかに無駄な動きをせずに支度ができるかという、朝一の自分への挑戦なのだ。
仕事に行くためのタイムアタック。綺麗に支度のゴールという名の一日のスタートを切れると、気持ちがいい。この時間は自分が自分のためだけに没頭している時間といえる。
早く起きれないからという理由ではない。ゆっくり支度をしていると決意が揺らいでしまう。ソファになんて座ってしまえばもうおしまいだ。
ああ行きたくない。今から電話すれば休めたりなんかしないか、電車が全部止まってたりして?と考えてしまう。
しかし、あまりにもぎりぎりに起きてせかせかしすぎると、ロスもミスも増える。ちょうど良い時間を探り、朝にすることをどのくらい残し、前日の夜にどこまで支度をするかなど微調整を重ねた結果が20分。
それを誰かに話すと、「そんなに早く支度なんてできないよ」と言われるが、20分で支度をしっかり終わらせ家を出られるようになるのに、私だって3年くらいかかっているのだ。なにも寝ている一分一秒が惜しくて家を出る20分前に起きてるわけではない。こちらも真剣だ。
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起きたらまず、ベッドの横の洗った服を入れたカゴから新しい下着を出し、8分でシャワーを浴びる。中学生の時から、朝シャワーを浴びないと体が起きた気がしなかった。
化粧水を塗り、歯磨きをしながら何となく前日に考えていた服に着替える。髪を半分だけ乾かす。化粧をしコンタクトを入れる。良くも悪くも顔のパーツが濃いので、メイクは薄くても問題ない(あるのかもしれないが気にしない)。
髪をセットする。最近は少しウェッティなセットが好き。ここまでも8分くらい。
冷蔵庫からお昼ご飯を出してリュックに入れる。クーラーのタイマーを帰る時間に合わせてセットして、ピアスとリングをして、サンダルを履いておしまい。
2分の1の確率で、ここまできて洗面所の電気を消してないことに気づくが、これも含めてほぼ時間通り。
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何も忘れず、時間通りに家を出られると気持ちがいい。
今日も上出来、大丈夫。今日もしっかり時間通り、さくさく効率よく支度ができた、という事実が今日の仕事のやる気につながる。だから誰かに邪魔されたり、外的要因で朝からざわざわしたくない。そしてゆっくり自分を見つめられる時間ではないが、私はこの時間が好きなのだ。
もともと効率よく物事を進めることが好きだという自覚はあったが、それが寝て起きてからすぐでもできるということに達成感を感じている。
ちなみに休みの日はゆっくり支度をする。朝一から自分に挑戦するのは、仕事の日だけで充分だ。