私は3人姉弟の真ん中。最近、“3なか”(3人姉弟の真ん中っ子)って言葉を思いついて、個人的になかなかしっくりきて気に入っている。
小さい頃から、2歳上の姉が厳しく躾られている姿や、2歳下の弟が何かといつも甘やかされている姿を見てきたせいか、両親の気を引く為に悪さをするにも、程よく甘えるにも、要領良く上と下の様子を見てバランス良く育ってきた幼少期。
そんな真ん中っ子の立ち位置で、今思えば、私は自分でも“自由に、伸び伸びと“大きくなってきたと実感する。
パパと二人きりのドライブは、心をポカポカにする時間
いつも上や下の姉弟の様子を伺って我慢していたわけではないけれど、小さな手をギュっと握りしめて構ってもらえない寂しさを抱くこともあった(両親は3人とも平等に接してきたと主張するが……)。
それでも、そんな悲しい日なんて忘れてしまうくらい、大好きなパパと二人きりの時間があった。私が誰にも邪魔されず、パパを独り占めできる唯一のひと時が、“私は愛されている”と心をポカポカに出来る時間があった。それは毎週金曜日だったか、週末だったか、パパと二人きりの夜のドライブの時間だ。
パパの好きな甘いカフェオレと、私の大好きだった温かいコーンスープ、夕飯後のお風呂の後に、甘い飲み物と共にする夜のドライブは、今でも忘れられない甘い想い出だ。
中学生になって部活の息抜きにも、反抗期の無かった高校生の時も、大学生になって一人暮らしを始めて実家に帰省する度にも、社会人になっても祖父母のところに通ったり、パパとの二人きりの夜のドライブの時間は続いた。ランダムな話を楽しむ、パパとのそんなひと時が大好きだった。
結婚を機にアメリカへ。パパから旦那とのドライブに変わった
そんな私は今年の4月、結婚を機にアメリカに引っ越してきた。
奇遇にも、私の旦那もドライブ、車で行く旅行が大好きで、15時間のロードトリップもこの4ヶ月だけでも何度したことか。パパとのドライブから、旦那とのドライブに変わった。
よく「女性は父親に似た男性と結婚する」って聞くけど、本当にそう思う。旦那の性格とか、考え方とか、何でも直したり、休日は色々なところに連れて行ってくれるところとか、国籍や年齢は違えども、本当に私のパパにそっくりで。
強いて違うところと言えば……私の靴を喜んでプレゼントしてくれたり、汚れた靴を洗ってくれないところかな。
どんな時も静かに見守って応援してくれていること、家族旅行で色んな景色を見せてくれたこと、そして私の大好きな夜のドライブ、今まで沢山の愛情を注いできてくれたことに感謝してもしきれない。
あの高校に通えたから、あの大学に通えたから、今こんなにも私の世界が拡がっているよ。パパとの夜のドライブが既に恋しいです……だから来年はアメリカで一緒にドライブして、またパパを独り占めさせてね!
来年中に私の日本の家族をアメリカに呼んで、両家の家族が初めて顔合わせをする。純白のウエディングドレスを着て、小さい頃の夢だったパパとバージンロードを歩くことが、もうすぐ実現しようとしている。