頑張りすぎた私を高級ホテルで癒す。自分を大切に扱う「ホカンス」

2022/10/24

私は時々、頑張りすぎる。
就職して半年でうつ病になった。何とか完治させ、今は別の職場で働いているけど、たまにキャパオーバーしてしまう。そんな時は家に帰って大号泣してスッキリさせる。頑張りすぎる癖は簡単には治らない。

幼いころから誰かに褒められた記憶があまりなく、どこまで頑張ればいいのかがわからなかった。頑張っては爆発し、また頑張る。その繰り返しでかなり参った。そのくせ、「なんで私ばかり……」と思ってしまうかまってちゃんな一面もある。自分で勝手に頑張り過ぎておいて、相当めんどくさい奴だ。

見切り品を買うことが好き。密かな楽しみを守るため、隠し事を作った

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そんな私は、最近、素敵な趣味を見つけた。

「ホカンス」。韓国では以前からブームになっているようで、いわばホテルバカンス。ただただ高級ホテルでゆっくり過ごすというもの。

旅行といえば観光がメインで、ホテルなんて寝れたらどこでもいいと思っていた。いつも旅費を抑えるために安いビジネスホテルを予約していた私にとって、ホテルをメインで旅行するなんて勿体ない気がした。

ただ、少し大人になって、頑張りすぎながらも少しずつ稼げるようになってきた今。自分を甘やかしてみたくなった。多少、無駄遣いしたってバチは当たらないだろうと思い、某高級ホテルを思い切って予約した。

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宿泊当日、ホテルのエントランスには見たこともない高級車がズラリと並んでいた。
ベンツ、フェラーリはかろうじてわかるけど……知らないメーカーがほとんど。私はとんでもないところに来てしまったと後悔した。完全にビビり倒している私に気づいて、とんでもなく脚が長いスタッフのお兄さんがホテルの中まで案内してくれた。

そして言われるがままにチェックインカウンターへ……チェックインもふかふかのソファに座って手続きができた。そしてあんなにいい匂いがするホテルは初めてだった。アロマでも焚いているのだろうか。

チェックインが終わって部屋に行けば、素晴らしい景色とキングサイズのベッド。荷物も運んでもらい、何なら後から飲み物まで運んできてくれた。私は何もしていない。ただ歩いてきただけ。ホカンス、これはいい気分。

少し休んで、予約していたアフタヌーンティーへ。これも私をホカンス好きにした理由のひとつ。キラキラしたケーキが3段のお皿の上に乗っていて、美味しい紅茶とともにいただく。誰にも邪魔されない、私だけのケーキたち。ホテルのスタッフの方も非常に丁寧で、たくさん気遣ってくれた。

こんなに丁寧に扱われたのはいつぶりだろう……そう思うと、私、頑張りすぎたのかなと思った。
ホテルでゆっくりしただけ、思いもよらないところで自分を見つめなおすことができた。