去年までの2~3年間は、コロナにより外に出ることが気軽に出来ず、元々ふさぎ込みがちだった性格にさらに拍車がかかっていた。
周りは結婚していったり、コロナも少しずつ落ち着いたこともあり、遊びにも出掛けている。でも自分は、遊びに行くことが仕事に迷惑をかけるのではないかと動けず、ずっと心の深い暗闇にいて、なんとなく日々を過ごしていた。
でも、そんな日々にも終止符が打たれた。
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今年の初めに正社員登用の試験があることを持ちかけられたことから始まる。
暗闇の生活にいすぎたせいで、自分がなっていいものなのか、不安に陥った。受けるのをやめようかとも思ったが、なぜかふと「どうせ落ちるし、経験してみるのも悪くないか」と急に思い受けてみることにした。
書類選考は合格したが、面接で「資格を取る気がないのか」と聞かれ、はっきりと「ないです!」と答えたことか、その他が原因なのか分からないが、面接で不合格となった。
ただ、落ちたことよりも、仕事上、絶対必要ではないが持っていると専門性が上がるような資格の質問が、どうにも気になっていた。
そしてそれから数週間後、とてもやる気のある社員が採用されると話があがった。
自分のこのままのスキルでは、後から入る社員に追い越される。初めて仕事に対して焦燥感が生まれた。
このままではまずい。
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また、この面接の経験で落ちたって死なないし、経験になるのかと考えが改まった気がする。
そして資格を取ることを決意した。経験日数が必要で試験を受けるだけではなくて、自分の体験したいろんな出来事をレポートに書いて提出し、それに合格しないと試験を受けることが出来ないという資格を取ることにした。
以前も受験を考えたが、試験よりもレポートが嫌で避けていた。でも、面接や後日入社してくる社員のこともあり、「こんなとこで諦めたらいつまでたっても負け組だ。どうせ落ちても死なないし、やってやる」との気持ちを固めていたので、とりあえず受けてみることにした。
レポートも本来なら一人でしれっと出して受けようと思ったが、特殊なレポートだったので、同じ部署以外の人に見てもらうことにした。以前なら恥ずかしさやレポートがしっかり書けていなくて怒られるかもなどと考えたが、思いの外丁寧に教えてもらえた。
また、以前の自分なら落ちるしお金がもったいないとか思って受けなかったが、「どうせ取るなら、違うジャンルの資格を同時進行で取ってみてもいいかも」との考えにまで至っていた。かなりばたばたしたが、しっかり思っている通りに進んでいると実感できた。
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同時進行のいわゆるおまけで取った資格は無事に合格、レポートの方もなんとか合格し、今年の12月中旬に試験を受けられることとなった。
まだまだ、試験に向けて出来ていないこともあるが、今の自分なら受かる気がする(って強い言葉言ってないとメンタルやられる)。
以前の自分なら「資格なんて使わないのに取ってお金がもったいない」や「どうせ受けても何の身にもならないでしょ」と思っていたが、資格を使わなくても、勉強することで知識が増えることがこんなに楽しいことなのかと改めて実感した。
また資格を取ると決めてから、なんとなくだが周囲の環境も良い方向に向かっているように思う。今までしたこともなかった仕事の依頼がくるようになり、周囲への劣等感も少しはあるけど、自分にも武器があるんだと思える気持ちを持つことが出来た。
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もちろんこのかがみよかがみにエッセイが採用されたことも、私を変えてくれたきっかけのひとつであろう。
本当に今年は感謝することがいっぱいだ。
去年の自分よ。今年の自分は一人じゃないよ。いっぱい武器も持てるようになったよ。
来年も無理なくやっていこうね!