図書館に住みたい。秘密基地が欲しい。自分だけの部屋がほしい。ジブリの暮らしがしたい。かっこよくなりたい。ピアス開けたい。髪の毛の色明るくしたい。文を書きたい。ひとりになりたい。夜更かししたい。魔女になりたい。
幼少期から高校にかけて抱いてきた夢を書き出してみた。これらは社会人になっても変わらず求めており、現在進行形で少しずつ叶えている。

◎          ◎

現在一人暮らし3年目、黒を基調にしたかっこいい部屋づくり中、ピアスの穴は7個、髪も派手すぎない色に染めて、ジブリのような丁寧な暮らしは半年に1度できればオッケー、今まで見向きもしなかったジャンルの本を読むようになり、なんと詩を書くようになった。ちなみに今年の目標は魔女になることだ。

子供のほうが色鮮やかな夢を語れるのは、無条件に大人になるって信じられたからだと思う。
どんな職につくかということから人間関係に至るまで深く考えず、自分主体で自由自在に想像し放題。
一方、大人になると夢のバリエーションが乏しくなる傾向になる。理由は言うまでもないが”現実”を知ってしまったから。
自分以外の問題も脳裏にちらついて、自身と駄弁る時間が急激に減る。
それに加え、大人から大人になる過程のイメージがつかない。小さい頃に側にいた親や親戚はもう大人の状態で、テレビに出ている芸能人やアイドルも私にとっては大人だった。兄弟姉妹も居なかったから、ちょうどいい距離の大人を知らぬまま成長し、家を出た。

◎          ◎

幸いにも家を出て社会人の仲間入りをしても、趣味や好きなことに費やす時間は減らさず極める事が出来た。それでも数年後の自分の姿は浮かばない。何歳になっても想像するのは不可能だろう。
でも、やっと自分の弱さを認めることができたから、何とかなるんじゃないかって思う。

自分の弱さは自覚していた。していたから身内以外の誰かに宣言しなかった。
弱っている所を見せたら相手と繋がっている何かがほろりと解けてしまうような気がする恐怖心と、何より自分の弱点を晒したら何年後かわからない未来にそれを出して脅されるんじゃないかという、異常なくらいの被害妄想が脳内を支配していた。
当時付き合っていた相手に対しても一切心を開かなかったけど、昨年の冬、やっと解放した。
「助けて」って言ったら「いつでもおいで」って優しく頭を撫でてくれる温かい人達と出逢えたから大丈夫。そう自分に言い聞かせている。

◎          ◎

今の私は何がしたいのだろう。大半は変わらないけど、年齢を重ねるに連れ年相応の望みもひょっこりと出てくる。
今より広い家に引っ越したい。大きなソファーが欲しい。面白い文と出会いたい。もっと沢山の人に私の文を読んでもらいたい。詩集を出したい。旅をしたい。ウェブマガジンでも冊子でも何でもいいから文の連載を持ちたい。好きな作家や文筆家と対談したい。私を好きな人たちを愛したい。

昔よりは少ないけど、内容が具体的になっている。何個叶うか分からないけど。自分なりの方法で実現させていそう。5年か、10年か、半年後か……答え合わせが楽しみ。だからもう少し生きよう。