ずっと投稿したいと思っていたけど、投稿できずにいた。
29歳、最初で最後。大袈裟だけど私の思いを書こうと思う。
未来の私。小さな頃、30歳ってもっと大人だと思っていた。随分子どもじみた想像だが、ハイヒールを履いて毎日スーツのキャリアウーマンとか、結婚して子育てに励む母親とか、そんなイメージだった。
今の私は、ハイヒールは苦手でほとんど履かないし、ここぞというときしかスーツも着ない。子どももいなければ結婚もしていない。それでも毎日、誰かのためになればいいと思いながら仕事をして、ときどき友人と会って談笑する。想像していた未来からはほど遠いけど、毎日なんとか私の世界を生きている。
◎ ◎
29歳、振り返るといろいろなことがあった。みんなが言うように、楽しいことも嬉しいことも達成感を得たこともあったし、悔しいことも辛いこともあった。仕事は面白くて、休日には通信制大学での勉強や趣味に勤しんでいた。そんな毎日の中できっと私は、私の枠を見誤って越えてしまったんだと思う。
去年の秋、やっと羽をのばせる楽しいはずの週末が灰色に変わっていった。私一人ではどうすることもできないし、どうして良いかも分からない。学んでいたはずの心理学の知識だけではどうにもならない無力感。
誰かを頼るしかなかった。本気で自分と向き合うことが必要になった、必要だと思った瞬間だった。
「本気で向き合ったから、新しい自分に出会えたんです」
30歳の誕生日に胸をはってそう言っていたかった。だが、そうなれそうもない。今までずっと悔しいと思って、悲しいと思って閉じ込めてきた私の気持ちはそう簡単に答えにはたどり着かなかった。果てしなくて、遠い道のりなんだと最近ふと思った。
それでもこの経験が私のためになれば良いと思って、少しずつ前に進んでいくしかない。早かれ遅かれ私自身がぶち当たる壁だったと思うしかない。今ここで悩みぬくことが、今後出会う誰かとのお互いを犠牲にしない対等な関係を築くことにもつながるはずだ。
◎ ◎
1年後の私は、どういう私になっているだろうか。
答えは見つかっているだろうか。答えにたどり着くことをあきらめてはいないだろうか。今よりも健康的に笑っているだろうか。大切な人とのつながりを心から大切だと思えるようになっているだろうか。
全ての答えは自分自身の中にあると思う。だから焦らず、自分のペースで進んでいきたい。
そうして、他の人の助けを借りて自分と向き合い続けたところに私らしく生きることのできる世界があると信じている。
いつになるか分からない。1年後かもしれないし、5年後かもしれない。未来の私は、枠を越えてしまった経験も、答えにたどり着くために道を探した経験も、他の人に助けられた経験もすべて大切な時間だったと思っていたい。そこまでの道のりを肯定できる私でいたら良い。
今はそう信じて地図もなく、答えの見えない道を手探りでマイペースで進んでいくときなのかもしれない。