精神病棟に入院した。 最初は少しワクワクしてた、知らない世界、初めての世界、どんな世界が広がってるんだろう。
どうせ5日くらいで出られるだろう、社会見学の気持ちで行こう、なんて思いながら。
実際は13日で出ることができて、それは平均的に見るととても早いほう。でもわたしからしたらとても長い13日間でした。
わたしは鬱で仕事を休職して、無事に治って復職を果たした。保育士の仕事は大好きで、とっても楽しい2ヶ月間を送った。
でもある日おかしくなった。
いつまでも鬼ごっこができる。 夜を明かしてカラオケに行って、その次の日に遠出をして遊びに行ける。眠たくない、お腹が空かない、財布の紐がゆるい。何かがおかしい。
◎ ◎
これは。大学で習った、躁鬱だ。 教育大学で学んだ知識とすぐにつながった。
病院を緊急で受診すると、躁鬱ですね、とすぐに診断が出た。
でもしんどかったのはわたしではなく、旦那だった。マシンガントークをしまくるわたしに、旦那の体力が尽きてしまった。
そんなこんなで、とんとん拍子で入院が決まった。
病院ではいろんな人がいた。認知症、統合失調症、鬱病、躁鬱病…みんなそれぞれしんどさを持っている。 統合失調症の友だちが2人もできた。これからも仲良くしたいと思い、連絡先まで交換した。統合失調症も病気で、軽い重いがあって、軽い人は普通の人と大して変わらない。
変な人もたくさんいたけど、それと同じくらい普通だなぁと感じる人もいた。
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入院の何が一番大変だったかというと、携帯がないこと、暇つぶしをするものがないことだった。携帯持ち込み禁止で、病院でできることは、塗り絵、折り紙、けん玉、漫画を読む、テレビを見る、それくらいだ。
なかなか時間が過ぎないのがつらかった。おかげで、塗り絵も折り紙もとってもうまくなった。
でもそれ以外は、特に不自由なく、自由に過ごした。外には出れないけど、それなりに楽しかった。
閉鎖病棟のイメージがガラッと変わった体験だった。コロナ前は、外にも出られたらしい。コロナめ、とこれほど怒りが湧いたことはないくらい残念だった。
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散歩できたらどれだけ楽だったか。でも、仕方ないから、病院の中で歩いてた。 作業療法なんかもあって、縫い物をたくさんした。 とっても楽しかったなぁ。 もともとコツコツするのがすきだから、楽しかった。こういう体験なかなかないよね。
退院した今は、薬がよく効いて、体調が安定している。でも、効いてるからこそ、体力が8割くらいに抑えられてて、少しだけだるい。
退院して、家に帰って、家の楽しさに泣くほど嬉しかった。 家、サイコー!
でも、人生経験として、入院してよかったと思っている。旦那のためにもね。