夏が近づくにつれて、私の晩ごはんは「あるもの」にだんだんと変わっていく。暑さにほてった身体を落ち着かせるため、そしてアレンジを楽しみながら美味しく食べられるもの、「そうめん」である。

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暑さにほてったこの習慣は私が一人暮らしを始めた頃にスタートし、今年で9年になる。最初は安いし簡単だからそうめんを食べよう、という感覚で学生時代に食べていたのだが、だんだんと味に飽き、ミョウガやカニカマをそうめんにのせて食べるようになった。

それも飽きたらトマトペーストとオリーブオイルで和えてみたり、納豆とめんつゆをそうめんにかけてみたり、そのようなアレンジの歴史を経て、社会人になった今でもこのように続けられているのだ。

安い、簡単、美味しい、ヘルシー。こんなに夏にぴったりな食事があるだろうか。夏に向けて身体を絞りたいと思った時にも、真っ先に思いつくのはそうめんである。そうめんなら満腹感もあるし、野菜などのさまざまな具材をプラスすることで栄養素もしっかり摂取可能だ。

某アーティストがそうめんダイエットに成功した、という記事を昔読んだことがあるが、続けるにはやはり「飽きない」ことが大前提であり、自分好みのやり方で進めることが1番大切だと私は思う。無理にダイエット食を続けることにストレスを感じ、暴食に走ってしまったら、夏に向けて痩せるどころか、露出することに抵抗を感じてしまうかもしれない。なので、自分に合った食事やメニューをしっかり見極める必要があるのだ。私の場合それはそうめんで、これを超えてくるものはなかなか無いだろう。

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最近私がハマっているそうめんアレンジは、茹でたそうめんにオリーブオイルとバジルソース、麺つゆ、かにかま、カット野菜をのせてしっかり混ぜて食べる、という超簡単レシピだ。そうめんも電子レンジで簡単に茹でられる容器が売っており、それを活用することで洗い物も調理のストレスもかなり軽減することができる。バジルの風味とそうめんの冷たさがベストマッチ。爽やかな一品の完成だ。

そうめんに限った話ではないが、同じものでも見る角度を変えれば色んな面を持っている。やりようによっては良くも悪くもなる。それをどう上手く扱っていくか、自分の好きなようにもっていくか、そこを判断して実行することはとても大切で人生において重要なことではないだろうか。気がつけば夏はもうすぐそこ。梅雨は憂鬱だが、夏の足音はもう聞こえ始めている。おつまみばかり作っている私も、晩ごはんメニューにそうめんが登場したことによって、だいぶ楽な夜になるのは、夏のおかげなのかもしれない。