新年度がスタートして3カ月。新社会人になってお給料をもらうようになった人や、昇給をしてもらえるお給料が変わった人など、入ってくる収入にいろいろ変化を実感し始めたころでしょうか。
毎月決まった金額が入ってきたり、入ってくるお金が増えてきたりするのも嬉しいけど、想定していた月給より手元に残るお金って少ない感じがするという人も多いのではないでしょうか。

そう、額面と手取りの違いです。
お給料をもらっている人であれば、アルバイトでも会社員でも絶対配られるのが給与明細。今回はその給与明細を見ることで、実はこんなことがわかります!というのを紹介していきます。今社会人の方はもちろん、これから就活を控えている皆さんにも知ってほしいお話となっています。

意外と知らない?額面と手取りの違い

就活の際や転職の際には、「月給〇〇万円」と記載されているお給料ですが、実際ここに書かれている金額がまるまるもらえるかというとそういうわけではありません。
求人の情報に書かれているのは額面といっていろいろなものが引かれる前の金額。
その額面から、保険や税金が引かれた後、お給料として私たちの手元に入ってくる金額のことを手取りと言います。額面と手取り、実際の金額を見てみると結構違いますよね。
こんなに減っちゃうの?!と思っている方も多いのではないでしょうか。

どんなものが引かれている?

毎月のお給料が私たちの手元に入ってくるまでに引かれるものとして代表的なものは、こちら。
・健康保険
・厚生年金
・雇用保険
・所得税
・住民税
です。
また、40歳からは介護保険も引かれるようになります。

簡単にそれぞれついても説明していきましょう。

◆健康保険
まず健康保険。これはみなさん誰もが病院に行くときに健康保険証を持っていくはずですが、健康保険を払っていることでこの保険証を持っていれば医療費が全額負担ではなく3割負担になるというのが大きなポイント。ほかにも会社勤めであれば病気やけがで一定の期間休んでしまってお給料がもらえなかったときに受け取れる傷病手当金という仕組みや、出産手当金なども勤務先で健康保険に加入している人がもらえる給付金。

◆厚生年金
次に厚生年金。毎月引かれるものの中では、実はかなり大きな金額を占めています。
みなさんご存じ、老後にもらえる年金のほか、実は病気やけがで障害を負ってしまった時など若いうちでももらえる障害年金という仕組みや、自分が死んでしまったときに家族にお金を残すことができる遺族年金という仕組みもあります。

◆雇用保険
次に雇用保険。こちらは会社の都合や自分の都合で仕事をやめたときに、次の仕事に就くまでの期間もらうことができる失業保険などの役割があります。雇用されている人を守るための保険なので、雇用されていないフリーランスや個人事業主の方は対象外となります。子どもを産んで産休を取ったときにもらえる育児休業給付金は、雇用保険を払っている人しかもらえない給付金です。

◆所得税、住民税
所得税と住民税は、お給料をもとに計算された税金です。所得税は国に、住民税は住んでいる自治体に納めるもの。
会社勤めであれば、保険料も税金も会社がお給料から引いて、それぞれ払うべきところに払ってくれているんです。

日々変化するもの、しないもの

この中で毎月金額が変化するものと、基本的にはしないものがあります。まずは変化するのが、雇用保険と所得税。雇用保険や所得税は残業代や時間外手当などでお給料の金額が変化すれば、その金額をもとに計算されます。
一方で健康保険や厚生年金、住民税は一定期間の金額をもとに決められて、基本的には1年間変わりません。健康保険や厚生年金は毎年9月、住民税は6月に金額が変わります。
毎月しっかりとまではいかずとも、ぜひたまにはチェックしてみて、金額の変化を気にしてみてくださいね。