ダサすぎるわたしへの闘争と逃走。ショートホープを吸いながら、最果タヒの朗読された詩を聴きながら、ダサすぎる自分に終わったなあと太陽を見つめる。

太陽が眩しくて下を向く。ベランダに捨てきれないゴミが沢山ある。ルールを守りたくて、夜中のうちに出せないゴミ。でも朝起きれないからどんどん溜まってくゴミ。わたしもゴミ収集車ではちゃめちゃに潰されて、都会の高いビルとか、埋立地とかになる方がいいんじゃないんですか。ゴミ捨て場に朝居たらわたしも収集されませんかね。

マッチングアプリで知り合った人の人生のことを何も知らなくて、自分の価値は自分のからだだけなのかもしれないって思って、村上春樹を読んで、大学をたくさん休んで、ベランダでたくさん涙が出る。ダサすぎる。呆れるほどにダサい。ダッサ。よくいる終わってる人。どこにでもいる人になりたくなかった。この思考すらダサい。

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都心から外れて、お金を出せば新宿とか渋谷とか原宿に簡単に行ける街。東京に引っ越してきて、色んな人にあったけど、ずっと東北の訛りは抜けない。田舎者。こんな感じになると小さい頃から止められない爪を噛む癖が出てくる。
爪を噛む癖が唯一止められたのは中学生のとき。サッカー部のモテモテの男の子が好きで、好きな人と手を繋ぎたいからって思った時。ガジガジ噛んだガタガタの爪は、もう好きな人と手なんて繋げない。

セックスより好きな人と手を繋ぐ方が難しいってツイッターでみて、田舎にいた頃はそんなこと思わなかった。えー。好きな人と手を繋ぐ方が裸になるより恥ずかしくないよ。そんなこと無かった。

お兄ちゃんに叱られたことを思い出す。こころが裸じゃないのに、からだばっかり裸になってどうするんだよ。本当にそう思います。

好きな食べ物なんですか?好きな色なんですか?好きな人いますか?なんにもならない質問でキャベツみたいに少しずつ少しずつ虚勢で大きくなったこころを剥がして欲しい。キャベツの芯は捨てずに、刻んでスープにして欲しい。

でもダサすぎる自分を誰もスープにしてくれないし、逃げて走ってもわたしの影はずっとついてくるし、闘ったって勝てないよ。如何せんダサすぎ値が高すぎるよ。美しい花には外敵が多いとかいうけど、それってハチとかの結構強い虫でしょ。ダサすぎる花の周りにはハエが多いんだよ。

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わたし大丈夫。毎日ちゃんとお風呂に入って、ご飯を食べて、寝て、生活して、きのう何食べた?って友達に聞いてる。大丈夫。大丈夫。

ひっかかって解れた糸から空いた穴を、一生懸命一生懸命生活でつむぎなおして、わたしはまた立ち向かう。

わたしはかわいい。わたしは田舎から東京に引っ越してきたけど、地元を求めて、たまに泣いて。いつかキャベツの芯みたいに嫌われてるわたしを、刻んでスープにできるまで、してくれる人が現れるまで、わたしまだめげない。めげて負けても逃げられないし。闘うしかないし。そもそも相手が自分の闘いで逃げるとかいう選択肢ないし。

ダサすぎる花でもダサすぎるなりに咲ける。叫べ。はちゃめちゃでも寝癖を直してメイクして、三限からしか行けないけど大学行こう。

太陽にだって中指立ててやる。明日は絶対早起きしてゴミ出す。わたしは収拾つかない感じだけど収集されない。わたしはダサすぎる花。わたしはダサすぎるわたし。わたしはダサすぎる女。わたしはダサすぎる人間。ダサすぎるわたしへの闘争と闘争。