何でも先延ばしにしてしまう。 
平日、家事はほとんどしない。土日でまとめて片付ければいいから。溜まっていく洗濯物、少しずつ見える化していくホコリ、若干鼻につくシンクの匂い…認知はしつつ、気づかないフリをして、寝る。結局、日曜日の夕方ごろから、慌てて洗濯物を回し始める。 

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仕事もそう。
本当は1、2時間残業をして終わらせるべきことを、「明日、1時間早く出社してやるんだ」と決め、逃げるように定時退社する。帰る途中にコンビニに寄り、「明日の朝、スッキリ起きれるように」とヤクルト1000を買うが、無意識のうちに一緒にお酒も買ってしまう。定時退社したことで時間に余裕が出来、予定より多く飲んでしまったワインを、ヤクルト1000だけではカバー出来ない。次の日の朝、しっかりと前日の大酒が体に残っており、起き上がるのがしんどい。しかし、昨日やるべきだった仕事が終わっていない。泣きそう、とかじゃなくて、本当に涙をながしながら、無理やり体を起こし、会社に向かう。

思い立ったら即行動、しなきゃいけないと思う。が、やっぱり後でいいや。まだ時間あるし。何とかなるし。こんな考えが根底にあるから、結局甘えてしまう。そして実際、23年間の人生、この行動原理でもギリギリ人生耐えれている(と、自分の中では思っている)。 

高校時代は親に内緒で学校を休む日が多かった。休んでいる間にコツコツ勉強…しなかったので、案の定大学受験ではセンター試験惨敗。第一志望の大学の前期試験は余裕の不合格。かと思いきや、最後の悪あがきで、後期試験で合格出来た。この時に感じたのは、嬉しさとか驚き以上に、「何とかなる~~~!」だった。
以降、私はこの「奇跡的に大学に受かった」の1本で、「無茶苦茶でも、最後に頑張ればなんとかなる」と常に心の中で豪語しながら、のんびり生きている。

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もちろん、「いよいよ何とかならないかも」というタイミングは何度かあった。

大学はやはり途中から休みがちになり、周りからは留年を確実視されるくらい、単位を落とした。それでも留年だけは絶対にしまいと、4年生になっても、1年生と一緒に授業を受けた。 4年生であることを隠しながら授業を受けている中、ホヤホヤの1年生に「何学部ですか?え、ってか、1年生ですよね?笑」と聞かれ、嘘は違うなと思い、「ごめんなさい、私、1年じゃなくて」と正直に答えた。が、なぜかその後「2年なんです~」と続けた。この時の自分は何がしたかったのか、未だに分からない。
結局、教授の何人かが優しかったり、コロナによって授業がリモートになったお陰で、ギリギリ留年せずに大学を卒業できた。卒論がいよいよ終わらなさそうで、さらに単位を一つでも落としたら留年という事実に絶望した夜は、今でも容易に思い出せる。そしてあの夜と同じ量の、変な汗をかく。

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大学時代、私はしっかり好きな人がいた。その人と2か月後に会えるというタイミングで、私は2か月で10キロ痩せようと決めた。決めたは良いものの、ダイエットなんて当然すぐには出来ない。結局会える日まであと3週間となり、大慌てでダイエットをした。3週間で7キロ痩せたが、この時は自分の体が物理的に「いよいよ何とかならないかも」状態だった。

こんな風に生きていたら、いつか本当に何とかならない時が来る。このままだと、今まではギリギリの所で踏ん張っていたことも、だんだんと諦めるようになってしまう。毎日小さな目標を立て、それをちゃんと遂行しながら生きる、そんな人間にならなければいけない…とは思いつつ、やっぱり今日自分が守れたマイルールは「酒を飲むのは18時から」くらいだ。