去年、当時の彼氏と地元のお祭りに行った。私の仕事終わりに落ち合って。

初めは楽しかった。けれど、帰り道で揉めた。理由は、彼が働いていなかったからである。細かくは覚えていないけれど、多分、私が働いていないことを責めたのだと思う。

そして、彼はそれを正当化しようとして、でもしきれていなくて、それをまた私が責めて……という感じだったと思う。この頃の私たちは、ずっとそんな感じだったから。それが嫌ならさっさと別れれば良かったのだけれど、大学時代から付き合っていた彼への情もあり、愛もあり、ダラダラ付き合い続けてしまっていた。

◎          ◎

結果的に後味が悪くなってしまった去年のお祭り。今年は、すでに彼と別れてしまった。そのため、お祭りには高校時代からの女友達と2人で参戦した。
2人とも仕事終わりで、ぎゅうぎゅうに混んでいる駅で集合した。お祭り会場も当然混んでいた。写真映えしそうな可愛い食べ物や飲み物を出しているお店は、どこも行列で諦めた。結局ビールとチョコバナナしか買わずに、会場を後にした。

だけど、超ーーーーーーーー楽しかった。
お祭り感を味わいながら、友達と好き勝手にあれこれと喋って。退場してからは、そこから15分ほど歩いたあるカラオケに入った。

友達は、私たちが小〜中学生だったときに流行っていた曲をバンバン入れた。私もそれに続いて、当時の曲を入れまくった。お互い、別に歌は上手くない。けれど、それでもめちゃくちゃ楽しかった。

◎          ◎

その後、近くのビルの上にある観覧車に乗ろう、という話になり、向かったが、点検中だかで乗れなかった。「そんなことあるーー!?」「今日に限って!?」と、私たちは文句を垂れたが、実際、別に大してダメージは受けていなかった。2人で何かしたかっただけで、そこまで観覧車に乗りたかったわけではなかったからだ。

それから、同じビルにあったストリートピアノで、友達が練習中だという「猫の恩返し」を弾いてくれた。ピアノを習っていたわけでもなく、最近電子ピアノを通販で買ったのだという友達の演奏は、特別上手なわけではなかった。でも「私のために弾いてくれたんだね!!」なんてはしゃいで、やっぱりすごく楽しかった。

ビルを出てからは、近くの公園のベンチでちょっと喋って、終電が早い友達を駅まで見送ってから、帰宅した。

◎          ◎

もう、何度も書いたけれど、本当ーーーーーに楽しかった!

あの人とじゃなくても。恋愛対象の相手とじゃなくても、デートは出来る。そのことを、彼女はこの1日で教えてくれた。

今年は、これまで元彼とデートに行っていた場所に、違う人といっぱい行こう。新しい恋人やその候補と行けるなら、それに越したことはないけれど、そう上手くいかないかもしれない。そしたら、友達といっぱい行っちゃおう。

この友達といっぱい行きたいけれど、彼女は1人で過ごす休みも欲しいタイプだから、あんまり誘い過ぎたら悪いかな。適度に間隔を空けて誘うから、どうか、愛想を尽かされませんように。