毎日チェックしているインスタグラムは、私にとって日常生活に欠かせないSNSとなっている。インスタを開いた瞬間に、好きなアイドルグループのSNSから雑誌のアナザーカットが投稿されていると、笑みがこぼれその日のエネルギーがチャージされる。

特に、インスタライブはそのメンバーと同じ時間を過ごし、コミュニケーションをとれる貴重な機会である。じっくり話していること、何気ない仕草や笑窪を眺めているだけであっという間に時間は過ぎ去る。

だけど、その短い時間でコメントを利用して、メンバーに話しかけてみることも私の幸せな時間であって、そのコメントを読み上げてくれた時は心が通じ合ったのだなあと、今まで好きでいたことに達成感さえも覚える。

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こうしてSNSで憧れの存在と繋がれることは、令和の時代に生まれた若者の特権であるといえる。すでに10代から20歳の今まで、日常生活の一部となったインスタグラムはいつ見ても「キラキラ」で夢の世界が広がっているようなもので、つい現実逃避してしまっているのかもしれない。

私の推しであるアイドルグループは、デビューしてから五年間、生放送の歌番組に出演する直前にインスタライブをしてみたり、デビュー日などの記念日にしてくれることが多い。常にファンとの距離感を考えてくれている彼らと、インスタのアカウントをフォローするだけで繋がれている優越感に浸りたくなるし、SNSを開設してくれたことに対して、とても感謝している。

推しと私の唯一のコミュニティーであるインスタは、きっと私だけでなくさまざまな趣味をもった人々も同じ想いでいるはずで、時間を共有するSNSは、たまに襲ってくる孤独感さえも癒してくれる存在なのだ。

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インスタライブで「スクショタイム欲しい」とコメントしたら、ちゃんと読み上げてくれて「どんなポーズがいい?」と聞いてくれた推しのことをもっと好きになったし、ファンサービスを怠らない心意気を持っている証を感じた。まさに私にとって自慢の推しである。世界中にいる誰かと繋がっているなかで、私と話をしようとしてくれている。そんな奇跡に、インスタというフィルターを通して触れたことで、運命を身近に感じ取った瞬間であった。 

このようなインスタライブだけでなく、新しいショップや通販サイトの新作を見つけられるのもインスタの魅力である。リピートしている通販サイトの新作を探すときは、インスタからサイトに飛んで購入することが多い。

例えば、ストーリーズに「一週間の着回しコーデ」が更新されていて、そのモデルさんが着ているドットのブラウスが可愛いと思ったらサイトに飛ぶ。その商品を買わなかったとしても、ほかに気に入ったのがあったら買ってしまう。

インスタの宣伝力って素晴らしいと思い知らされた瞬間であった。若者をターゲットに商品や企画を売り込む時は、SNSを使いこなすというのはこの時代の常識であるはずなのだろう。スマホを開くと、気づけばインスタを見ている。

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この習慣から与えられる、ささやかな幸せは、私にとって日常を彩ってくれる、無くてはならない存在だと認識している。自ら発信しようと思えば、いつでもどこでも投稿できるインスタは世界中にいる誰とでも繋がることができる最大のコミュニティーだ。

そんなSNSで繰り広げられる交流は、著名人でも一般人でも男性であれ女性であれ、皆が幸せそうな表情をしていて平穏な日常を切り取りシェアすることができる画期的なアプリでもあるに違いない。

この世界には美しく、時には悲しい出来事や物事がある。そのことを受け止めきれない時、幸せを誰かとシェアしたいとき、必ずSNSが私たちに幸せを運んでくれるのだ。