タレント・歌手の中川翔子さんを見ると、こんな人になりたい、こんな風に生きたい、と思う。

◎　　　　　　　　　　◎

しょこたんこと中川翔子さんに初めて出会ったのは、小学生の頃に見た、ポケモンの番組に中川さんが出演していたのがきっかけだった。その当時は、中川さんのことを、ただのポケモンの好きなお姉さん、としか認識していなかった。

その後、私は次第にポケモンの番組を視聴することはなくなっていったので、しょこたんを目にする機会は減った。
そして、大学生になり、私はしょこたんに再会した。つい３年ほど前、YouTubeの中川翔子さんのチャンネルで、だった。

自身のYouTubeチャンネルで、ジブリ映画ヒロインのイラストを描く、という企画を行っていたが、その絵のうまさに驚かされた。原作にとても似ているが、それでいて彼女自身の味も含んだかわいらしいイラスト。この動画をきっかけにして、彼女のYouTubeチャンネルを見るようになるうちに、だんだんと、中川さんの魅力に取りつかれていった。

◎　　　　　　　　　　◎

YouTubeチャンネルで漏れ出る彼女の魅力は、自分の好き、に対して素直なところである。
例えば、絵を描くことへの愛。絵を描くのが好きという気持ちを極めた結果が、彼女の描くイラストの美しさによく表れている。時間に限りのある中でも、圧倒的に完成度の高いイラストを描き上げていく様子は、絵がまったく描けない私が見ていても飽きない。

例えば、おいしいものへの愛。如何にも健康とは対極にあるであろう、カロリーの高そうなチョコレートフォンデュや通風鍋、かつ丼などを、とても幸せそうに完食していく。

中川翔子さんにお会いしたことは、もちろんない。しかし、テレビやパソコンの画面越しから眺めていると、何とはなしに元気をもらえる。彼女が楽しむ姿を見ていて、私まで楽しい気分になる。「生きること=楽しむこと」というように考えてもいいのかな、という気にさせてもらっている。

◎　　　　　　　　　　◎

私は幼いころから、漠然と、生きるということに不安を抱いていた。大学院生になった現在は、週１回のカウンセリングにお世話になり、２週間に１回で精神科を受診している。それほどまでに、私は生きることに向いていない。
別に何か具体的な不安要素がある訳ではないのだが、未来に希望が持てないし、常に不安が付きまとって、心から生きることを楽しめないのだ。
そんな私に、好きなことを全力で味わう中川さんの姿は、生きる楽しさを感じさせてくれた。

気が付いたら、チャンネルを登録し、毎度毎度チェックするほど、中川さんに惹かれてしまっていた。私も中川さんのように、自分の人生を楽しめるようになりたい…。彼女が動画で幸せそうな姿を見せてくれるおかげで、少しずつだけど、人生を楽しむことに前向きになれた気がする。

◎　　　　　　　　　　◎

ここまで彼女に魅了されたのは、イラストや歌のうまさ、美味しそうに食べる姿だけが要因ではない。
中川さんを追いかけていくうちに、彼女の人柄の良さに心打たれた。

スタッフや共演者さんへの気遣い力が凄まじい。YouTube企画で料理を注文した際には、スタッフさんの分ももちろん取る。大金を使い切るというお買い物企画では、自分が買いたいものだけではなく、スタッフさんへのプレゼントも忘れない。彼女の優しさから、自然とできる行動なのだろう。

気遣い上手なだけではなく、他者に勇気を与えてくれる人でもある。
今の中川さんは、周りまで幸せになるような、明るいオーラの人物だ。（少なくともテレビやYouTubeで拝見する上では。）
しかし、中学生の頃にはいじめを受け、とてもつらい経験をしているそうだ。その経験を活かした活動も行っており、今現在いじめに悩む子には希望が届けられていることだろう。

好きなことを突き詰めて自分の人生を楽しむ。それでいて他人にも優しく、勇気づけることのできる人。
そんな中川翔子さんのような人に、少しは近づけたらよいな、と思う今日この頃である。