私が将来なりたいと人生で一番最初に思ったものは当時流行していた魔法少女アニメの主人公でした。

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幼稚園の頃にそのアニメを視聴するようになってからずっと、その主人公に夢中で小学生になってからも私は魔女になりたいと思っていましたが、周囲の子達は小学生になると看護師や客室乗務員など具体的な職業を将来なりたいものとしてあげるようになり、周囲の子や親からも「その主人公はTVの世界にしかいないし、魔女になるなんて無理」と現実的な事を言われて将来の夢を否定されたと思った私は、将来の夢の話は絶対に他人にしたくないと思うようになりました。

5歳から8歳頃までは魔女になりたいと本気で思っていたのですが、魔女になるのは無理かもという事を8歳の終わり頃に薄々気づき始めてからは魔女になりたいという夢は無くなりました。

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私は小学校入学当初から学校の先生や児童精神科の先生から実年齢より幼い事を指摘されていた事もあるくらいなので、実際クラスの中では遊びの輪に入れない事が多々ありました。

それでも担任の先生なりに配慮して、私を遊びの輪に入れてもらうようにクラスの子に協力してもらっていたみたいでしたが、好きでもないドッジボールなどをさせられるよりは、一人で本を読んでいる方が好きでした。

先生やクラスの子たちには今思えば申し訳ないですが、集団行動で難しいルールのある遊びをするよりも一人で黙々と好きな事をしている方が好きだったので、考え方が幼いとはいえ子供らしくない子供だったと思います。

読書が好きになってからは自分でも書いてみたいと思うようになって、小説家を目指すようになったのは12歳の時でした。
高校の三者面談で、高校卒業後は小説の学校に行きたいという話をしたら親からは「小説家になれる保証もないのにお金は出せないし、返せるわけもない奨学金を借りるのも駄目。現実的な職業を考えなさい」と言われて、魔女の次は小説家の夢も否定されました。

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10代の時は将来の夢を聞かれたら、将来就きたい職業でかつ現実的な職業を答えないといけない風潮がありますが、社会人になって思うのは、将来の夢と将来就きたい職業は別でも良くて、将来の夢は仕事として成り立たなくても目指す価値はあるという事です。

私は12歳から22歳頃まで小説家という職業が将来の夢でしたが、職業として小説家という夢を目指す事が負担になってしまって一旦は夢を諦めた事がありますが、それでも再び小説家を目指したいと思い始めたのは、本業として別の仕事をしながら目指して、もしデビューしても本業は続ける方針で考え始めたからです。

本業として絶対に小説家にならないといけないと思っていた時は辛い事が多かったですが、本業を持ちながら小説家を目指すようになってからは非現実的な夢がある事で生活にハリが出て毎日が楽しいです。

あとは、8歳頃まで魔女になりたいと思っていた事は無駄だったとも思っていませんし、8歳の自分に伝えたいのは魔女になりたい気持ちはダメな事ではないという事です。

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好きで将来なりたいものの話をしただけで母からは「いい加減にしなさい」とか「TVと現実の区別がつかないならTVは見せない」とか文句を言われたり、誕生日やクリスマスのプレゼントにアニメのキャラクターが番組の中で使っている魔法の玩具が欲しいと言ったのに「子供っぽいからダメ」と一方的に却下されて欲しくない物をプレゼントされた事は20年以上経った今でも辛い思い出として残っているくらい当時は本当に辛かったのですが、幸いにも大人になってからもそのキャラクターのグッズは沢山売っているので、29歳になった大人の私は本業で得たお金を使って8歳の時に買って貰えなかった玩具やグッズを買う事で、当時禁止されていた夢を大人になってから再び見る事ができているので、もしかしたら魔女になるという願いは叶ったのかも知れません。