1番変わったな、と思うのは、文章を書き始めたことだ。
現在は「私の書いた文章が、誰かの人生に影響を与えることができたらな」、「エッセイストになりたい」と、強い意志を持っている。

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しかし、エッセイを書き始める前は「自身が得意なことで、小遣い稼ぎをしたい」という気持ちで、文章力を活かしたコンテストを探していた。その中で「エッセイ」という文字を見つけた。

エッセイとは、何なのか。無知のジャンルのため、すぐにインターネットで検索をした。「制限文字数の範囲内で、自身の経験を基に綴る文章のことか。20代も後半になり、今までの経験を振り返ったら、きっと書くことができるはず」。なぜか、根拠のない自信が芽生えた。

その後、早速コンテストに応募してみた。予選通過には及ばなかったが、参加賞として図書カード500円分が郵送されてきた。記念品を頂いたことはもちろん嬉しかったが、プロの選考委員の方に、私の作品を読んで頂けたことが、何よりも嬉しかった。

その後も引き続き、公募サイトでエッセイの募集を探したが、時期によっては募集がない場合もあった。「週に何度も、コンテストを探して応募する作業は、効率が良くない気がする。エッセイ募集の、特設サイトはないのか」と考えるようになった。

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しばらくして運良く巡り合えたのが、「かがみよかがみ」である。見つけた瞬間、「これだ!」とピンと来た。18歳から29歳までの女性限定での募集。条件はクリアしているが、残された投稿可能期間は、もう後2年程しかない。もっと、若いうちから出会いたかった、とは思ったが、物事にはタイミングがあるため、仕方がない。

早速応募してみようと、締め切り間近のお題を見た。「あのルールを破れたら」。型破りな人生を送りたくても送っていない私に、書けるのか。壁にぶち当たるのは、とても早かった。なんとか書き切って、編集部の方にLINEをし、後日、修正部分のチェックとフィードバックが返ってきた。「朝日新聞のプロの方が、素人の拙い文章を読んでくれた!不特定多数の方に読まれても恥ずかしくないように添削して頂いて、文章を読んだ感想まで書いてくれる。ありがたい」。さらに、かがみすと一人一人の専用ページまで作成頂けるなんて。マイページが作成されると、作者の産み出してきた作品数がすぐに分かる。早く、完成作品を増やしたい。俄然、やる気がでた。

時には、編集部の方が、読者の興味を惹きつけるタイトルを付けて下さったおかげで、私の作品が月間ランキングに入ることもあった。1人でも多くの方に作品が届いているんだ、と実感でき、やりがいを感じ始めた。

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だが次第に、仕事面でのゴタゴタが、私のメンタルを壊していき、エッセイを考える頭に切り替えることが困難になった。
現在は、在職中の身で転職活動を行う生活をしていて、エッセイは二の次。そして、転職活動に追われている間に、あっという間に30歳を迎えた。現役かがみすとを卒業しなければならない。もっと余裕があれば、あのお題でエッセイを投稿したかったな。沢山の後悔が、30歳の誕生月に押し寄せた。だが、運良く今回、年齢制限なしで、エッセイ投稿が叶う機会に恵まれた。これは、書くしかない。

4年前には出会えていなかった、「書くこと」に対する考え方や、読者に対して「届いてほしい」と思う気持ち。かがみよかがみに出会い、かがみすとの仲間入りを果たしたからこそ、今の私がいる。
かがみよかがみの更なる発展を祈る。そして、将来有望なかがみすとの出現も、OGとして楽しみだ。

2年程のわずかな期間だが、かがみすとになれて光栄だった。感謝で胸がいっぱいだ。いつかまた、この場に帰って来れたら幸いだ。あえて「さようなら」は言わずに「またね、行ってきます」と言わせてほしい。「ただいま」と言う日を夢見て。