「きた！！！！」
まず今回のテーマを見てまず思った。
編集部の皆さんや私のエッセイをご覧いただいたことがある方には私が旅行好きなのはなんとなくお察しいただいていると思う。

自他ともに認める旅行好きな私にしたら、今回のエッセイテーマにはまずテンションが上がった。

しかし、いざ書こうとしたら旅行での思い出が多すぎてしまってまとめることが難しくなってきた。

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私が旅行好きなのは、非日常体験ができることと慣れ親しんでいない場所にいくことによって気づきを得ることやリフレッシュに繋がることなどたくさんある。
そしてその土地に住んでいる人にとってはそこの地域は当たり前であることを考えると、自分の当たり前は狭いものだと実感する。

旅行している自分は自分なんだけど自分じゃない。
仕事や人間関係、自分のことを全て普段の生活に置いて離れて楽しんでいる時間が旅行の醍醐味。

有名観光スポットやご当地料理を楽しんで過ごす時間が私にとって大切な時間。

家族でいくのも友人でいくのも旅行していくことで、お互いの信頼関係の強化にも繋がる。

何年か経っても思い出を共有することもできる。

日常と非日常を体験することによってどちらか片方に依存するのではなく、両立していくためにどうしたらいいのか考える機会でもある。

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私にとって旅行はただ地域の活性化だけではないとは思っている。
旅行することによってさらに先に生まれるものがそれぞれの価値である。

ここまで書いていて、旅行することへの思いが先走ってしまったが、数多くの旅行で今でも忘れることがない旅行先での思い出について書き残したい。

数年前のフランス旅行。
友人カップルに会いに単身で渡仏した。
車を借りて旅行していた時に休憩がてら立ち寄った町での出来事。
観光スポットでもなんでもない場所のため、観光客は誰一人もいない。
せっかくだからと散策しその土地に住んでいる家などを見て日本にはない家屋を見て写真をとる。

日本に来た外国人が日本の家や町や道路を写真を撮るように自分たちの生活・国にはないものを写真を撮るのは海外旅行あるあるだと思う。

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住んでいる人でさえすれ違うこともないまま散策している時だった。
ふと視線を上から感じて見上げてみるとおじいさんが私たちを見ていた。
アジア人がくることなんて珍しいと思うのに、怪訝な顔をすることもなくお互い目があった。

向こうからニコッと笑いかけてくれたのだ。
私もなんだか嬉しくて笑顔を返して何も言葉を発することなくその場を立ち去ってしまったが、言葉が違っていても笑顔はお互いの壁をなくすものだと実感した。

観光スポットでもない場所に立ち寄って散策することで有名な観光スポットにいくことや珍しい体験や美味しいご当地料理を食べること以上に価値がある。
もう顔ははっきり覚えてはいないけど、数年経った今でも思い出すことぐらい私にとっては生涯忘れることがない思い出なのである。

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生きていると関わる人は学生などに比べて年々減ってしまうことが多いが、旅行することで関わることがない人に関わる機会がたくさんある。
深く関わらなくても人と接することで言葉を交わさなくても残るものはある。

今もこうやって思い出しながら書くことで、顔がはっきり思い出せないあのおじいさんは元気にしているのか？と勝手に思ってしまうのだ。

旅行はその時も楽しいし後からになっても楽しい。
トラブルももちろんつきものであるが旅行することには意味がある。

次の旅行ではどんな楽しみ・ハプニングが起きるのか今からワクワクしている。