すみません。正直に白状します。
テーマ名を見てゾッとしてしまいました。
「わたしの仕事の好きなとこ」……そんなとこあるか~っ!!!
取り乱してしまいました、すみません。
好きなとこ好きなとこ好きなとこ……。
ダメだ、好きなとこを考えているのについ嫌なとこに脳みそが目を付けてしまいます。

あまりにも脳みそが言うことを聞かないので、一旦違うことを考えてみます。
そういえば先日、派遣元の担当者と面談をしました。特に困っていることも相談したいこともないので、いつも通り何事もなく談笑していました。
しかし突然、「来年の夏で3年になりますね~」と、言われました。
……そうだった。初めて派遣として働いたから忘れていたけど、派遣には3年ルールというものが存在したんだった。
派遣社員は直接雇用か無期雇用を結ばない限り、基本的に3年以上同じ部署で働くことはできない。つまり、私は来年の夏までに何らかの選択をしなければいけないのです。

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3年……。同じ会社に3年働ければ立派、いや3年働いてからがむしろスタート。
社会人の先輩方にはどちらの考えの方が多いんでしょうか?
あまり大きな声では言えませんが、私は生まれて初めて同じ場所で3年働くことができ……る予定です。もっと小声で言えば、半年続いたのも初めてです。
思えば、正社員にこだわって転職を繰り返していた私が思い切って派遣も視野に入れたのは、派遣として働きながら丁寧な暮らしをしている人をYouTubeで見つけたり、国家資格ももっている親友が派遣として働いて充実した私生活を送っていたからだと思います。
3つ目の会社を辞めて再び転職活動を始めた時、私が決めたことは「条件は妥協せず、プライベートに仕事を持ち込まない働き方をすること」でした。

だから私は通勤時間とか働く環境とか祝日は休みかどうかとかあらゆる条件を絞り、その結果運よく今の会社に空きがあり転職に成功することができました。

働き始めて分かったことは、思った以上に条件がいい会社でした。髪色やネイルの規定はないし、休みも好きな時に自由に休めて、通勤時間も読書するにはあっという間すぎる距離でした。さらに分かったことは、同じ派遣でも私以外の人が配属された部署は離職率が高いということです。

いろんな偶然が違っていたら今の部署にはいなかったと思うと、もしかしたらまた転職を繰り返していたかもしれず、改めて運がよかったなぁとしみじみします。

◎          ◎

しかし、今の会社で働き出してさらに私は大きな出会いをしてしまいました。それは「在宅勤務」です。
私の部署は新型コロナウイルスの感染拡大だけでなく、台風などによる交通障害時も積極的に在宅を許可してくれました。初めての在宅は極めて快適で、不快なものやストレスが一切排除された働き方でした。普段は大人しめの私が、在宅勤務の感想を聞かれた際はそれはそれは満足げに答えたらしく、それからは在宅の機会があれば部署内で最も通勤時間が短い私を優先してくれるようになりました。

しかし困ったことにこの「在宅」が、今の私の悩みとなりました。そう、あまりの在宅の快適さに出勤自体が億劫になってしまったのです。なんということでしょう。少し前の私からすれば、何とも贅沢な悩みです。それでも、今のまま働くかそれとも在宅できる仕事を始めるかを天秤にかけて、決めかねているのが今の私の現状です。できることなら我儘を言えば、今の部署のまま在宅勤務を多くしたいのが正直なところです。

あれ、結局私「わたしの仕事の好きなとこ」書きましたっけ?
それでも嫌なとこばっかりだと思っていたこの仕事も、あと1年後にはどうなっているか分からないと考えると後ろ髪を引かれる思いもなくはないです。
とにかく今後の面談では、在宅勤務をしたいという要望をちらつかせてみようと思います。
今まで見放された、そもそも見てもくれなかった仕事の神様にようやく一瞥してもらえた気分なので、それくらいの望みは許してください。
1つ言うならば、これからの働き方に「在宅」という選択肢を与えてくれた今の職場にとても感謝しています。
それと、エッセイを書けるくらい身体的にも精神的にも健康のまま働かせてくれていることにも。