恋愛で求められる「女らしさ」
仕事で求められる「保育士らしさ」
いろんな「らしさ」を求められて窮屈に思っている人ってたくさんいると思う。
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私は保育の大学時代に、髪が短くて、女の子だらけだった学校できゃーきゃー言われたりもした。(女子校特有のものみたいな)
私は気分で髪を伸ばしたり、切ったりしていたけど、何だか短い髪が好評で、服もそれに合うものばかり買っていたら、短い髪をやめられなくなってしまった。
男の子っぽい(いまならジェンダーレス?)見た目は好きだったけど、別に女の子からモテたいとかそういうためにしているのではなかった。そして別に、男の子になりたいわけでもなかった。
大学時代、女の子だらけの空間にいて、出会にも行かず、恋愛とは無縁な学生生活はとても楽ちんだったけど、彼氏が欲しくないわけではなかった。
男の人を紹介してもらっても、なぜだか、勝手に「女らしい」格好をして会いに行っていることが恥ずかしくなり、こんな男の子っぽい見た目をしている私が出会いを求めていることが間違っているんじゃないかと思ってしまった。
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「女らしく」ないと、男の人には受け入れられないんじゃないかと思い、出会うことすら諦めていた。
卒業して、働き始めて、魅力的な人たちに出会って、恋愛したい!と思うようになった。
この短い髪の毛では男の人から好きになってもらえないような気がして、「女らしく」なろうと思って髪を伸ばした。
髪が伸びでからは、自分の振る舞いも「女らしく」なったように感じて、男の人からのウケも良くなったと思う。
でもずっと、27歳になる今まで、男の人から求められる「女らしさ」が窮屈で、うざったくて、それを演じてる自分が途中で嫌になった。
最初は頑張るけど、家に帰ってからドッと疲れが押し寄せてきて、次会うのが億劫になってしまう。
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それを繰り返してるうちに、「恋愛」が苦手になった。
仕事では、優しくて、笑顔が絶えない、明るい「保育士らしさ」という世間のイメージに頑張ってなろうとしている。
もちろん仕事だからきちんとするけど、本当の私はこんなにキラキラしてないなぁって時々我に返ってしまう。
「らしさ」からズレないような服を着て、化粧もほどほどに、ボサボサ髪で毎日戦っている。
戦うこと7年。意欲も、やる気もあったけど、もうそろそろ疲れてきちゃった。まだまだこれからって言われるかもしれないけど、綺麗な働く女性たちを通勤途中に見ると、なーんでこんなみすぼらしい格好して毎日働いてるんだろうなぁって嫌になってきちゃった。
自分で作り上げた謎の「らしさ」から抜け出せなくなって、保育士の自分が嫌になってしまった。 仕事では必要のないおしゃれを削ぎ落としていったら、1番嫌いな自分で過ごす時間になっていた。
(まぁ、好きな服は汚されたくないからどうでもいい服ばかり着るようになったらそうなっていたんだけど。)
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1番息がしやすいと感じる時の自分は、軟骨のピアスや、シルバーのアクセサリーをたくさんつけて、ハイトーンの髪に男の人が嫌いそうなもの全てを身に纏う。(偏見だけど)
気が利かなくて、野菜の取り分けもしない(自分でやれよって思う)口も悪いし、可愛いことなんて一つも言わない。面白くもないことに笑いたくないし、思ってもいないことを褒めたくない。どうでもいい話題にしてやる相槌なんてないし、そもそも好きでもない奴に会いたくない。
1人で出かける時は耳にイヤフォンをつけて好きな曲を聴いて、周りの声をシャットアウトして、最低限の会話をして、愛想もよくない。
そんな「自分らしく」いられる時間が、私は大好き。27歳の私は、らしくないことだらけで、人生に納得なんて全然してないけど、自分を誤魔化しながら、何とか毎日生きている。