お風呂場に入って1人になると、どうしても不安なことを考えてしまう。

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8月末、会社の上司から呼び出され、戦力外通告?までとはいかないが、解雇予告を受けた。9月末まで様子を見て、会社の求めているレベルに満たなかった場合、採用を取り消す可能性があると言われた。寝耳に水だな、とびっくりした。私の雇用状態だと、まだ正社員ではなく雇入れという段階のため、労働基準法が適用されず、解雇するということが認められるらしい。

私は、今までの職場での生活を振り返って、周りの仕事ペースについて行かず、マイペースに仕事をやっていたことが原因だろうか、周りの気遣いが足りず、色々なことに気づかないことで皆の足を引っ張っていたのだろうか、職場の雰囲気、方針と自分がそもそも合わないのかな、、、それならこれから、職場の郷に従おう。

指示された作業期限は必ず守りそれだけに集中しよう、、でも自分がこれから出勤している様子を思い浮かべると、どのように振る舞おうか、仕事を進めていこうか、、、、なんて考え始めてしまうと、不安なことがたくさん思い浮かんでゆく。

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ちょうどその時、実家にお姉ちゃんと旦那さんが赤ちゃんを連れて帰ってきている期間だったから、お風呂に入りながら改めて家族のことを考えた。

家族のことを考えると安心する。もし、今私が実家暮らしでなく、1人で暮らしていたら、この状況に対してもっと不安な気持ちが大きくなっていたのではないかなと、思う。

家族の存在に、支えられているなあ、家族との会話が私を幸せな気持ちにさせてくれているなあと、感じた。

また、別の日に、お風呂に入って浮かんだこと。お姉ちゃんが実家に帰ってきてた時に、私が、解雇されるかもしれないとお姉ちゃん、旦那さんに話したことを思い出した。

みんなびっくりして「そんなこと、あり得るの!法律に触れるんじゃない?」なんて話していて、私は「人生でこれが2回目の解雇予告通知なんだよなあ、実は去年も能力に満たない理由で契約終了したんだ。」ということを、話した。

「2回も解雇予告される人はなかなかいないわよ、話のネタにできるわね」と母。そんな楽観的な!と思って、すごいなと思った。

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話は、「もし自分が解雇予告されたらどうする〜?」という話題になって、お姉ちゃんの旦那さんは、「しばらく1人でブランコ漕いでるかな」と、一点を見つめてブランコを漕いでいるマネをしたので、それがお姉ちゃんのツボにハマって、笑いが止まらなくなっていた。

私も、旦那さんの姿が面白いと思った。なぜか、いつも私のピンチな状況の時に、姉が帰ってくることが多い気がする。目に見えない、何かがSOSを呼んでるのか、なんて思ったりする。お姉ちゃんの旦那さんは、「今、この状況で何を思っているのか、時間が経つと忘れてしまうこともあるから今のうち書いておくのも良いかもしれんね。後になれば、なんてことなかった、でことを終えてしまうこともあるから」と言ったので、私は、ノートを用意して、自分の状況を書いた。

今、この文章を書けるのも、夜のお姉ちゃんたちとの会話をメモしたからだ。今、自分が思う気持ちを書いた。解雇予告された時、「ふざけるな。」と思ったし、怒りの気持ち、悔しい気持ちがあった。もともと、会社の求めるレベルが高すぎるねん!

でも、こうやって自分の状況を話して共感してくれる家族がいるって、本当に幸せなんだな、と思った。

お風呂の中で、長い長い、お姉ちゃんと旦那さんとの会話を思い出した後、自分が最近、幸せだな、と感じたことを次々に思い浮かべていた。

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1人でお風呂場でいると不安なことを思い出してしまうこともある、と言ったが、反対に嬉しかったことを1人でいる時にぐっと1人で噛み締めてこっそり味わいたいという、というエゴも私はある。

最近あった嬉しいことは何だろうな。滋賀県庁の研修で、何年も会っていなかった小学校の時の同級生とまた同じクラスになったこと、母の誕生日祝いに、ケーキを買って皆で食べたこと、高校の時同じクラスだったメンバーで4.5年ぶりに集まって色々と近況を話したこと、大学の陸上サークルの子と、お互いのギターとウクレレを持ってきてカラオケの中で一緒に歌ったこと、親友と久々に会って話したこと、家族でひらパーに遊びに行ったこと、夏におばあちゃん家に行って、カウンターの前で食べるお寿司屋に行ったこと、その後家でフラダンスを教えてもらったこと、いつも通っているエステサロンの方に、自分の恋愛の相談をさせてもらっていること、、などなど、思い浮かべるとたくさん出てくる。

そして、今の働いている解雇寸前の職場であった嬉しいことを思い出した。今、私が慣れないながらも働いているのを、周りの人が色々と手助けをしてくれていること、何気ない会話などを私にしてきてくれることなど、最近にあった嬉しい出来事を思い出していたら、職場でも嬉しいことがあったのだと気づいたのだ。

どんな状況でも、身の回りに、幸せなことは散らばっている。お風呂場は、私の想像を広げてくれる場所であり、心を豊かにしてくれる場所である。

感謝は、忘れずに行こう。前向きに、頑張ろう。