東京の空は狭いって誰かが言っていたけれど、本当に狭いんだなあ。
ビルが立ち並ぶ街を散歩していると、ふと気が付いた。
仕事帰り、綺麗な夕焼けが見えてもビルの隙間からしか見えない空をみるとそう思う。
◎ ◎
東京という街は、何でも揃っている。
人だって溢れているし、物だって何でも揃っている。
何一つ不自由は無いように見えて、空が狭いことに不自由を感じる。
自分が住んでいた街は、綺麗に空が見えた事に気が付いた。
離れてみて気が付いた、自分の街の素敵なところ。
華やかな東京の街の隅っこで、今日も過ごしている。
将来、ずっとこの華やかな街に居続けるのか、離れるのか。
まだ考えるには早すぎるかもしれないけれど、少しこの街のことを考えてみる。
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「東京の街の良いところ」
何でもある。本当に何でも。
テレビで紹介される有名な店にだって行けるし、美味しいスイーツだって数えきれない程ある。
コンサートだってやらないことは無いだろうし、映画の舞台挨拶だってある。
電車は発達しているからどこにでも行けるし、長時間待たなくてもすぐに来る。
いつもは地方だから…と諦めていたイベントも、行けるようになった。
親の目があって何となくしなかったブリーチも、コンタクトも、高いヒールも履くようになった。
久しぶりに会った後輩に、何だか綺麗になりました?って言われてちょっぴり浮かれたり。
東京という街は、ちょっぴり背伸びしても許される街だなと思う。
洋服も、アクセサリーも、コスメも、全部キラキラしている。
その分かわいい人もきれいな人も多いから、自分ももっとがんばらなきゃと思って気負いすぎてしまうこともあるけれど。
華やかな街の、キラキラした面に強く惹かれているから、自分は元の街に戻らないのかなと思ってしまう。
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「東京の街の悪いところ」
友達ができなくなった。これは東京に限らずの話だったかもしれない。
社会人になると、新しく出会う人がすべてビジネスが絡んでしまっている。
大学生までは新しく出会っても「初めまして!Instagram?交換しよう!」ってなっていたものが社会人では「初めまして!あ、名刺交換良いですか?」になってしまった。
ビジネスで出会う人が嫌な訳では無いし、名刺交換は社会人として必要なことだと思う。
けれど、名刺を交換することで、友達としてではなくビジネスの付き合いがどうしてもどこかにちらついてしまう。
純粋な友達が欲しいと思ってしまう。
休日に呼び出してダラダラ散歩したり、飲み会じゃなくて美味しいランチとカフェで休日を満たしたり。
華やかさだけじゃなくて、そんなくだらないことをげらげら笑いながら楽しんでくれる友達が欲しい。
あまりにも人で溢れた東京で、友達と呼べる存在が欲しい。
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東京の街は華やかで、キラキラしていて、何でもある。
一方で、雑踏の中から自分と気の合う友達を見つけることも、好きになれる人も、全然見つけられなくてなんだか寂しい。
悩んでいてばかりじゃ進まないから、行動はしなきゃとも思う。
でも、がむしゃらに動いてばかりでも疲れちゃうから。
自分に合う人をゆっくり探していこうかな。
これからもこの街でしばらく暮らしていくけれど、未来はどうなるか分からなくて不安はある。それでも、自分らしく、自分を見失わないように生きていきたい。